【ノア】“闇軍団”齋藤&井上「耐えて待つ」GHCタッグ取りを確信

2019年08月01日 18時21分

齋藤(左)と井上

 この世は闇だ。ノア旗揚げ記念大会(4日、後楽園ホール)で中嶋勝彦(31)、潮崎豪(37)組のGHCタッグ王座に挑戦する闇軍団の齋藤彰俊(年齢非公表)、井上雅央(49)組が1日、大殊勲の王座奪取を確信した。

「フフフ…ようやくこの時が来たか。石の上にも3年、臥薪嘗胆、待てば海路の日和あり。我々が長く闇に潜んでいた間、どれだけの力を蓄えてきたのか、記念すべき旗揚げ大会のリング上で証明しようじゃないか」と、完全復活したダークエージェントのリーダー、齋藤は不敵に笑った。

 キャリアだけで得たチャンスではない。十分すぎるほどの結果を残してきた。今春のグローバルタッグリーグ戦では、王者の中嶋、潮崎組に公式戦初黒星(4月17日後楽園)を与え、公式戦最終試合(同30日横浜)では、GHCヘビー級王者の清宮海斗(22)をリングアウトに葬った。

 さらには前王者の杉浦貴(49)、KAZMA SAKAMOTO(36)組にまで勝利(同21日新潟)。わずか3勝ながら値千金の大殊勲を演じてリーグ戦の「裏主役」となった。文句なしのトップコンテンダーとして後楽園決戦でのチャンスをつかんだわけだ。

「ようやく会社も我々の存在を無視できなくなったか。ハッキリ断っておくが、我々が生息する闇とは、闇社会や闇営業などとは無関係だ。むしろ対極に位置する美学を貫いている。月が輝いてこそ再び太陽が昇る。パ・リーグが強くなければ、セ・リーグとの日本シリーズは盛り上がらない。新生ノアの輝かしい未来に放たれた光をさらに強めるため、我々の闇は深く漆黒に彩られていくのだ。何、さっきから黙ってんすか、井上さん」

 齋藤の一方的な演説を聞いていた悲しき中年・井上は「えっ」と一瞬だけ反応したものの、早くも今夏の酷暑に耐え切れず、身も心も息絶え絶えになっているようだった。しかしこの男の死んだフリだけは信用してはいけない。タッグリーグ戦で挙げた値千金の勝利は、いずれも死んだフリからの大逆転によるものだからだ。

「フフフ…すっかり暑さに参っているようだが、井上雅央の一番の怖さを君たちは知っているか。それは南極観測隊の食料保存倉庫と同様に、膨大な量を誇る凍ったままのスタミナだ。それがこの暑さで溶け出し、後楽園のリング上で一気に放出されるのだ。井上雅央に蓄えはない。しかし体力の蓄えなら通常の選手の数十倍だ」と齋藤は高笑いを決め込んだ。

 今さら戦術を隠す必要はない。闇軍団の必勝パターンでひたすら受けに回って、チャンスを待つつもりだ。

「井上雅央が耐えて耐えて耐え抜いた後に俺が一瞬で決める。あるいは井上雅央が速攻で丸め込む。スリーコードのロックンロールより分かりやすいが、何て奥の深い戦法なんだだ。井上さん、かぶりもののアルバイトに使う体力はしばらく温存して後楽園、やりましょう!」と肩を叩かれた井上は「分かりました。十数年ぶりのタイトル戦、担ぐぞ!」とやる気満々で応じた。

 最後は「それじゃあ井上さん、試合のペース配分は1対9、ギャラはフィフティーフィフティーということで…」と妙に現実的なセリフを残すや齋藤は真夏の夜の闇へ、井上は酷暑の荒川土手へと消えた。