ノア27日の神奈川・カルッツかわさき大会(川崎市)で行われたGHCヘビー級選手権は、王者の清宮海斗(23)が挑戦者の中嶋勝彦(31)の挑戦を退けて5度目の王座防衛に成功した。

 挑戦者の黒く重い蹴りに防戦一方となった。エプロンから落とす危険な蹴り、花道でのデスバレー、そして必殺のヴァーティカルスパイク…。17日に23歳になったばかりの若きエースは、何度も意識を失いかけた。しかし24分過ぎから速いエルボーを号砲に一気に反撃を開始。雪崩式リバースDDT、変型エメラルド弾から変型猛虎ドライバー、最後は必殺の猛虎原爆固め2連打で王座を死守した。

 8月18日にはグローバルリーグ戦を進化させた「N―1 VICTORY」が名古屋国際会議場で開幕。しかし清宮は「僕は僕のやり方でノアに新しい景色をもたらし、このベルトの価値を高めます」とリーグ戦にはエントリーしないことを宣言した。

 清宮は、王者として優勝決定戦(9月16日、エディオンアリーナ大阪第1競技場)の勝者を待ち、新生ノア初のビッグマッチとなる11月2日両国国技館大会のメインで防衛戦を行うことを明かした。

 昨年12月に杉浦貴(49)を撃破してからは丸藤正道(49)、再び杉浦、そしてこの日の中嶋とノアの象徴を連破してのV5達成だ。その資格は十分すぎるほどあるだろう。

 25日には米国NYに基点を置くメジャーリーグレスリング(MLW)との提携が発表されたばかり。N―1に同初代王者のアレックス・ハマーストーン(28)、イホ・デル・ドクトル・ワグナーJr.(27)の参戦が決まった。

 そして3月に関節技のコーチを受けたUFC殿堂入りのIQレスラー・桜庭和志(50)のノア初参戦も決定。清宮を取り囲む環境は、充実したものに進化しつつある。

「シングル最強を決めるN―1を勝ち上がってきた選手と、このベルトをかけて戦います。僕は僕の方法で進化を続けます!」と絶叫した若き王者。新生ノアで「清宮革命」がスタートする。