愛のムチなのか。ノアのGHCヘビー級王者・杉浦貴(48)が、次期挑戦者のマサ北宮(29)に痛烈にダメ出しした。

 18日の川崎大会では潮﨑豪(36)を激闘の末に雪崩式五輪予選スラムで下して、4度目の防衛に成功。試合後には潮﨑と同じ次世代の北宮が「ベルトをかけて俺と戦え!」と挑戦状を突き付けてきた。

 杉浦が受諾したことで9月2日東京・後楽園ホール大会のV5戦で迎え撃つことが決まったが、王者の北宮評は低い。「最近の印象は分からない。(リングに)出てきた時に観客から『えー』っていう声もあったし。それがあいつが今まで築いてきた結果でしょ」と辛辣な言葉を並べる。

 2016年11月にノアが新体制に移行した際、中心選手として期待されたのが北宮だった。だが同年12月には当時のGHC王者・中嶋勝彦に挑戦して敗北。その後はシングル王座挑戦のチャンスをつかめていなかった。また、3度戴冠したGHCタッグ王座は1度も防衛できずに失っており、実績を残せていないのが現状だ。

「いい試合を見せて『あそこ(ノア)の試合はすごい』って思わせて(ファンを)振り向かせないと。俺を利用すればいいんだよ。俺はおいしいんだから」(杉浦)

 次期挑戦者への危機感を感じるからこそ、あえて厳しい言葉をかけるのだ。王者の狙い通り“獄門鬼2世”は生まれ変わった姿を見せられるか。