まさに正論だ。ノアのGHCヘビー級王者・杉浦貴(48)が、次世代戦士たちに痛烈な皮肉を放った。

 18日の神奈川・カルッツかわさき大会では4度目の防衛戦で潮崎豪(36)を迎え撃つ。16日の公開調印式では「時代を変えるとか世代交代といっても、実際は俺たちの世代が主役なままでしょ? まあ、いいんじゃないの。俺も主役を張り続けたいし、そもそも俺がヘビー級のチャンピオンになったのは40歳だよ。そんなに簡単に時代を変えられたらこっちの商売あがったりですよ」と余裕の言葉ばかり出た。

 現在、ノアのヘビー級王座はベテラン勢が独占。ヘビー級が杉浦、タッグは丸藤正道(38)、齋藤彰俊組が7月28日後楽園大会で中嶋勝彦(30)、マサ北宮(29)組を撃破して新王者になった。しかも杉浦は小峠篤司(32)、拳王(33)と次世代を連破して防衛中。潮崎や中嶋、拳王らがいくら世代交代を叫んでも微動だにしない。

 加えて今年も後半に突入しながら、ノアで一番話題になっているビッグマッチは丸藤の20周年記念興行(9月1日、東京・両国国技館)という状況だ。同大会の丸藤の対戦相手も4年前にノアを退団してWWEに移籍したヒデオ・イタミ(37=KENTA)に奪われた。若い所属選手たちは立場がないだろう。

 一方の潮崎は今回の一戦に向け、ノーコメントを貫いてきた。前哨戦では王者を圧倒しており「杉浦貴に勝ちたい。それだけです」と口を真一文字に結んだ。受けた杉浦は「あと20年は俺の時代が続くから」。果たして真夏の決戦で時代は変わるのか。