新日本プロレス4日福岡国際センター大会でIWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカ(30)が棚橋弘至(41)の挑戦を退け同王座連続最多防衛新記録となるV12を達成した。

 連続最多タイのV11で並ぶ棚橋を挑戦者として迎え撃ったオカダは、新記録阻止に燃えるエースの執念に大苦戦を強いられた。場外ハイフライフローに加え、おきて破りのツームストーンパイルドライバーにレインメーカーも決められた。

 さらに30分過ぎには強烈な張り手にガクッと腰を落としたが、棚橋がスリングブレイドを狙ってロープに走ろうとしたところをタイツをつかんで強引に体を引き寄せる。そのまま乾坤一擲レインメーカーを炸裂させ逆転勝利を収めてみせた。

 試合後オカダは、次期挑戦者にケニー・オメガ(34)を指名。達成したV12の中で、昨年6月大阪城ホールで行われたケニーとのV6戦だけが唯一時間切れ引き分けに終わっており、ちょうど1年後となる6月9日大阪城大会で決着戦を持ちかけた格好だ。「引き分けのまま終われないんだよ。去年は60分時間切れ引き分け。もう引き分けとかなしで、無制限でやろうぜ」と要求すれば、ケニーは「もっといい試合ができるだろう、カズチカ。それは…3本勝負。どうですか」と追加提案。オカダも「いいねえ、楽しいねえ。それは」と受諾したことで、大阪城決戦はIWGP史上初となる「時間無制限3本勝負」ルールの王座戦が決定的となった。

 IWGPの歴史を塗り替える「V12」も、記録にこだわりはないと言い切るオカダにとっては通過点。「いっつも言ってるけどV100まで行くからな」と豪語した絶対王者が、上半期最大の大一番へ向かう。