【新日本】洋央紀 盟友のため長期政権築く

2018年04月20日 16時30分

ジュース(奥)を吹き飛ばす後藤

 NEVER無差別級王者の荒武者・後藤洋央紀(38)が19日、盟友のために長期政権を築くと誓った。後藤は27日広島大会でジュース・ロビンソン(29)とV3戦を行うが「このベルトを外国人に渡すわけにはいかない」と同王座海外流出の阻止を宣言。その決意の裏には、新日プロ米国ロサンゼルス道場のコーチに就任したライバルにして盟友の柴田勝頼(38)の存在があった。

「このベルトを外国人に(海外へ)持っていかれるわけにはいかない。必ず防衛する」。ジュース戦を約1週間後に控えた後藤は闘志を燃やした。

 2012年に創設されたNEVER王座は初代の田中将斗(45)から数えて後藤が第17代王者となる。新日プロの主要シングル王座では唯一、海外に流出したことがないベルトだ。その事実を強調すると後藤は「俺はこのベルトを『日本人のもの』として価値を上げていきたい。武骨なゴツゴツした戦いができる人間だけが巻くことを許されるベルトにしたいんです」と決意をにじませた。

 他のベルトとの違いを明確にし、NEVER王座だけの価値観を見いだす――その思いがあるからこそ、米国人のジュースにベルトを譲るわけにはいかないという。「昔から日本と米国は戦ってきたじゃないですか。今も経済的に戦っているでしょう。日本は米国に負けるわけにはいかないんですよ」と古風な男らしく言い切った。とはいえ国粋主義者になったわけではない。盟友が育てた米国からの刺客が来るまでは「他の外国人には負けられない」との強い覚悟があるからだ。

「柴田が育てた米国人なら、武士道が宿った選手になるでしょう。だからこそ、俺はその選手とベルトをかけて戦いたい。それこそNEVERにふさわしい戦いになるはずだから」

 柴田は3月にオープンしたロサンゼルス道場のヘッドコーチに就任したばかり。昨年4月の両国大会でIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(30)に挑戦するも38分を超える激闘の末、急性硬膜下血腫を発症して現在も戦線離脱中だ。それでも復活の夢を諦めず、前進を続けようとするライバルの姿に勇気づけられた。ならば自身も前を見据えるしかない。

 その夢は何年先に実現するか分からない。最低でも1年、あるいはそれ以上か。後藤にはV10に手が届く位置まで勝ち続ける「責任」がある。道は厳しいが「俺は必ず柴田の弟子を迎え撃つ。そのためにもこのベルトを守り続ける」と言い切った。この日の大阪大会では8人タッグ戦でジュースをショルダータックルで吹き飛ばして好調をアピールした。盟友の遺伝子を継承する者との王座戦へ。三重・桑名工業高校レスリング部時代から続く2人のライバルストーリーは「第2章」へ突入する。