新日本プロレス16日の東京・後楽園ホール大会で行われた「NEW JAPAN CUP(NJC)」準決勝で棚橋弘至(41)がジュース・ロビンソン(28)を撃破。決勝戦(21日、長岡)進出を決め、10年ぶりのトーナメント制覇に王手をかけた。

 本隊の同門対決ではおきて破りのハイフライフローを浴びるなど幾度となく窮地に追い込まれたが、パルプフリクション(キルスイッチ)だけは阻止して反撃へ。投げ捨て式ドラゴンスープレックスからハイフライフロー2連発で振り切り、大激闘を制した。

 IC王座から陥落した1月の札幌大会で右ヒザを負傷して欠場。ぶっつけ本番で迎えたNJCだったが、日ごとに復調気配を見せ、頂点まであと1つに迫った。「復帰のシリーズとして期待より不安のほうが大きいかもしれない。でも一度リングに上がったからにはその心配はいらない。大丈夫。ちょっくら優勝してきます」

 優勝後の挑戦選択権については明言してこなかった。しかし決勝進出を決めたリング上では「もう一度新日本プロレスの頂点に立ちたい。絶対に立つ!」と口にした。連続防衛をはじめ、あらゆる記録を保持するエースは、IWGPヘビー級王座(王者オカダ・カズチカ)こそが唯一無二の団体の頂点であることを誰よりも知っている。復活Vからエース復権へ、準備は整った。