新日本プロレス6日の大田区総合体育館大会でIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(30)とのスペシャルシングルマッチに臨むIWGPジュニアヘビー級王者ウィル・オスプレイ(24)が1日、2階級制覇の野望を明かした。王者対決を制してヘビー級王座挑戦を見据えるオスプレイは「NEW JAPAN CUP」(9日、後楽園で開幕)覇者との対戦も視野に入れた。

 同門のオカダの呼び掛けにより旗揚げ記念興行で実現する王者対決。くしくも2年前の同大会でオカダによってCHAOSに呼び込まれたジュニア王者は「とても興奮している。2年前にオカダと戦ったイギリスでの試合が新日本に来るキッカケになった。チャンスを与えてくれたオカダのことはずっと目標にしていた」と目を輝かせた。

 初参戦からの2年間でベスト・オブ・ザ・ジュニア制覇、ジュニア王座奪取とスター街道を一気に駆け上がった。オカダ戦はあくまでノンタイトルだが、ただのドリームマッチで終わらせるつもりはない。オスプレイは勝利を奪ってヘビー級挑戦を主張するつもりだ。「周囲も当然それを望むだろうし、機運は高まるだろう。次のシリーズで行われるNJCの優勝者がIWGPに挑戦をしたがるとは思うけど、俺のほうが先に挑戦権利を得ようと思っている。何ならNJCの優勝者と戦ってもいいよ」。過去にIWGP2階級制覇を成し遂げたのは高田延彦(55)ただ1人で、同時戴冠となれば前人未到の快挙となる。24歳にして世界トップクラスのハイフライヤーと認められるオスプレイの潜在能力と実力は、オカダをして「AJスタイルズ、ケニー・オメガよりも上」と言わしめるほど。2016年からは世界最大のプロレス団体WWEから何度もオファーが届いている。だがオスプレイは「自分はまだ若いし、今の環境は何も犠牲にしなくていい。新日本が自分を育ててくれた。新日本を世界に押し上げることが自分のやるべき恩返しだと思っている」とこれを断り、日本での成功を最優先に考えている。

 この日の大阪大会でも華麗な空中技を連発。オカダとの夢対決へ好調をアピールした。