新日本プロレス来年1月4日の東京ドーム大会で内藤哲也(35)とのV9戦に臨むIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(30)が21日、年間最大興行における新たなモチベーションを明かした。同大会ではIWGP・USヘビー級王者ケニー・オメガ(34)にクリス・ジェリコ(47)が挑戦する。現在進行形のWWEスーパースターの電撃参戦に、レインメーカーの胸中は――。

 ドームの試合が決定済みの選手は、現在開催中のワールドタッグリーグ(WTL)に不出場。この新システムに内藤は不満を爆発させているが、オカダはどこまでも冷静だ。「(内藤の)気持ちは分からないでもないけど、しっかりドームに集中できるという部分もあるので。僕はもうドームに集中しています」と、気持ちを切り替えた。

 年間最大興行は追加カードが続々と決まり、ジェリコの参戦が大きな話題を呼んだ。これにはオカダも刺激を受けており「USが気になりますね。というかジェリコですね。どんなカッコいい姿を見せてくれるのかな、と。今のファンには響いてない人もいるのかもしれないけど、米国で(の反応)は『オーマイガー』なわけですし。ビッグネームが来たわけですから、利用させてもらいますよ」と腕をぶしている。

 中邑真輔(37)やAJスタイルズ(40)らがWWEで成功を収め、新日プロの注目度は米国で年々高まっている。そんな中でWWEの現在進行形スーパースターが異例の参戦。2015年11月の天龍源一郎引退試合では昭和プロレスファンに現在のプロレスを伝えたオカダは、今度はWWEファンの“市場開拓”を目指す。

「天龍さんとの試合じゃないですけど、WWEしか知らないファンが(新日プロを)見たとして、こんなに面白いんだ、と気づかせたい。(IWGP戦がジェリコの試合の)その上のカードなんだよ、というのは届けたいですね」と目を輝かせた。

 さらにはジェリコの参戦が、今後のプロレス界の勢力図に“化学反応”を起こす可能性もあるという。「戦ってみたいなとは思ってなくて、ただ見たいな、と。(ケニーの)ジェリコ戦が実現したように、僕にも欲が出てきますから」と、将来的には自身にもビッグカードが実現することを期待しているという。

 この日の甲府大会では内藤と前哨戦で激突。代名詞の華麗なドロップキックを決めて好調をアピールした。