新日本プロレスの内藤哲也(35)が29日、「ワールドタッグリーグ」(11月18日、後楽園で開幕)へ向け新たな青写真を明かした。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンから2チームを送り込むため、メンバー補充を目的とした超強行軍のメキシコ行きを示唆。来年1月4日東京ドーム大会のカードが決定しているにもかかわらず、タッグリーグに本腰を入れようとする理由とは――。

 今夏のG1覇者・内藤は、来年ドーム決戦でIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(29)への挑戦が決定。早くも今シリーズから前哨戦が始まっているが、ドームモードに突入するのはまだ早い。年末恒例のタッグリーグに意欲を燃やしているからだ。

 LIJのヘビー級選手は内藤、EVIL、SANADAの3人で、昨年は自身のパートナーにメキシコからルーシュを呼んで2チームを送り込んだ。「どういう組み合わせになるのかはトランキーロだけど、もう1人呼ばなきゃいけないのは事実なんでね。となるとメキシコからってことになるんじゃないかな」と明かす内藤は、今シリーズ終了後の11月9日(日本時間10日)から英国遠征を控えている。「遠征後もタッグリーグの開幕まで時間はあるわけでしょ? もしかしたらそのまま日本には帰ってこないかもよ?」と、助っ人招聘のために英国からメキシコへ渡るプランをほのめかした。

 年間最大興行での頂上決戦が決定済みの内藤が、その直前のタッグリーグにここまで本腰を入れる背景には、昨年自らが提唱した改革案の存在がある。近年の同リーグ戦でIWGPタッグ王者以外が制覇した場合、優勝チームは東京ドーム大会での挑戦権を獲得してきたが、あくまでその基準は不明瞭。すでにドームでのカードが決定済みの選手はリスクを冒さない「手抜き参戦」と思われるシステムの不備に苦言を呈し、是正を提唱していた。

「俺が去年提案したことを会社はちゃんと反映してくれているのか…。リーグ戦の概要発表にも注目したいね。現に俺は今年もドームのカードはもう決まっちゃってる。よけいなことを考えずに優勝を目指せるシステムに改正されていることを望みますよ」。大言壮語した者の責任として、ベストを尽くし、リーグ戦を盛り上げることを誓った内藤。

 この日の後楽園大会では10人タッグ戦に出場。オカダと激しい攻防を見せて、万全をアピールした。愛するカープのCS敗退により日本シリーズ第3戦と第6戦の観戦予定が白紙になったうっぷんは、リングの上で晴らす。