新日本プロレス「G1クライマックス」(17日、札幌で開幕)に出場するクセ者・矢野通(39)が10日、Bブロック突破の勝算を明かした。

 矢野は公式戦初戦(20日、後楽園)でIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(29)とのCHAOS同門対決に臨む。いきなり優勝候補最右翼と激突とは何という不運…と思いきや、本人の見立ては全くの逆だ。「(12日に発売される自身のプロデュース)DVDを売るための新日本の配慮をひしひしと感じています。ここでオカダと面白い試合をすればこの上ないプロモーションになる」と、妙な宣伝も含めて絶好の日程と判断した。

 今年上半期のオカダは、6月大阪城ホールのケニー・オメガ戦(60分フルタイムドロー)を筆頭に長期戦で盤石の防衛を続けており、死角が見当たらない。しかし矢野は「そういうときこそ落とし穴があるんだよ。公式戦は30分? 十分だよ!」と不敵な笑み。過去の公式戦でも金的攻撃からの丸め込み、リングアウト勝ちなどあの手この手で短期決着を実現させてきた男だけに、侮ることはできない…。

 同門で手の内を知り尽くす矢野は、オカダにエンジンがかかる前の初戦こそ勝機ありと主張する。「今のオカダに土をつけられるのは俺しかいないかもしれない。必然的に(ブロック)突破は俺ということになるんじゃない?」と豪語する策士が、ストップ・ザ・レインメーカーの請負人となる。