新日本プロレスの永田裕志(49)が15日、「G1クライマックス」(7月17日、札幌で開幕)を今年限りで卒業する真意を明かした。

 G1出場選手は20日の後楽園大会で発表されるが、すでに永田は今年が最後の出場だと明言している。「『まだ早い』という声もいただいたけど、断っておきたいのはこれで引退するとか、タイトル戦線から遠ざかるとかそういうわけじゃない」とあくまで“引退説”は否定した。

 考え抜いた末での決断だ。世代交代が進む近年の新日プロで、永田はブシロードクラブ監督としても活動。岡倫之(26)、北村克哉(31)とレスリング全日本王者をスカウトし、若手育成興行にも積極的に関わっている。「岡や北村がG1に出ても面白いなって、思うようにもなってきた。急速な成長を見てるしね」。将来的に若手が大舞台を経験する機会を増やすことも見据えた上で、自身はリーグ戦に区切りをつけるべきと判断したという。

 もちろんトップを目指す気持ちに衰えはない。「ここ何年か『最後のつもりで』と言って結果を残せなかった。引くからには永田裕志ここにありを見せたい」と、集大成となるG1で優勝し、有終の美を飾るつもりだ。IWGPヘビー級王座へのこだわりも捨てておらず「細川たかしさんの気持ちが分かるかなって。あの人も紅白は卒業したけど大活躍してるでしょう。ベテランが狂い咲く舞台はいくらでもあるし、それができてこそ本物。俺は“プロレス界の細川たかし”を目指すよ。へっへへ」と豪語した。

 この日の東京・新宿大会ではタッグ戦に出場。小島聡(46)に白目式腕固めを決めるなど健在をアピールした。