新日本プロレス「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」(17日、後楽園ホールで開幕)で初優勝を狙うIWGPジュニアヘビー級王者の高橋ヒロム(27)が11日、大野望を明かした。2013年大会のプリンス・デヴィット(35=現WWEのフィン・ベイラー)以来となるジュニア王者の全勝優勝を公約したヒロムは、さらなる未踏の地への進出も予告した。

 ヤングライオン時代(12、13年)に出場した過去2度の大会とは立場がガラリと変わって臨むジュニアの祭典。年間最大興行1・4東京ドーム大会で初挑戦初戴冠を果たしV4中の王者は、優勝候補の最右翼だ。「4年前の自分はハッキリ言って『よく出場させたな』くらいの口だけの雑魚でしたよ。ただ、今のメンバーを見たらヤングライオンなんて入る余地もない。それはそれでうれしいことだなと思います」と腕をぶした。

 王者としての自覚もある。「全チャンピオンが言ってきたことでしょうけど、全勝優勝ですよ。みんなスーパージュニアの優勝者が大阪城(6月11日)で挑戦すると思ってるんでしょ? そう思わせるのも今年が最後。自分が優勝して、次の挑戦者は自分が指名します」。上半期最大の大一番で防衛戦を行う青写真を明かしながら、その相手については「今は胸の内にしまっておきます」と不敵な笑みとともに煙幕を張った。

 ジュニア王者として全勝優勝を果たせば、デヴィット以来4年ぶりの快挙となる。デヴィットはその後、当時のIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカに挑戦し、G1クライマックスにも出場した。ヒロムは「デヴィットでも成し遂げられなかったことを自分が成し遂げたいですね。これは全てジュニアの(地位向上の)ためです」と、近年の最強王者でも果たせなかったヘビー級タイトル奪取という大野望も告白。大阪城決戦でジュニア王座V5を果たし、同大会で行われるオカダvsケニー・オメガの勝者への挑戦まで見据えた。

 エントリーしたAブロックには歴代覇者のウィル・オスプレイ(16年)、リコシェ(14年)に加え、海外武者修行時代の宿敵ドラゴン・リーら強敵が揃う。「高橋ヒロム包囲網を感じますね。『このメンバーを倒すことができるのか?』と言われてるような感じがします」と、風格さえ漂わせる若き王者がジュニア最強を満天下に証明する。