新日本プロレスの獣神サンダー・ライガーが、今年が最後の出場となる「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」(17日、後楽園ホール大会で開幕)に向け決意表明した。自ら今大会限りでの“BOSJ卒業”を決めたライガーは、その真意を明かすとともに有終の美を飾る3度目のVに意欲。一方で今回の決断表明で「引退説」まで浮上していることについても言及した。

 ジュニアの祭典に17年連続21回目の出場を果たすジュニアの重鎮は、開幕前から今大会限りの卒業を明言している。

 その真意について「いつまでも参加だけならできる。ただ参加することに意義があるのか、ということですよね。参加するからには優勝を狙わないと意味がない。ともすれば“得点配給係”にもなりかねないわけで。こういう2週間以上にわたるトーナメント・リーグ戦というのは、今の僕の体力ではギリギリですよ」と説明した。

 初登場の1989年から実に28年にわたりジュニアの第一線で活躍してきたベテランの矜持が、自らの手で“引き際”を選択した格好だ。

 裏を返せば今大会が「優勝を狙える最後のチャンス」と信じているからこその参戦となる。ライガー自身も「もちろん有終の美を飾りたい」と2001年大会以来となる3度目の優勝に意欲を見せる。

 同じAブロックには若きIWGPジュニア王者・高橋ヒロムもエントリーしており「(4月の両国大会で)あのKUSHIDA選手を2分足らずで倒した。どんな強さなのか体感してみたい」と対抗心を燃やす。

 卒業はあくまでBOSJに限った決断だが、今回の表明で「(現役を)引退するんですか?」という声まで届いているという。これについては「引退に関しても、そう遠い話じゃないと思う。ただ俺は“(引退を)するする詐欺”みたいなズルいことはしない。今は生前贈与じゃないけど、身辺整理というか、BOSJに関しては今回、身辺整理するわけで。現状を見てて5年後、10年後、もっとすごいレスラーが出てきてジュニアが盛り上がるようになるという確信もありますしね」と言及。数年前から「ライガー最終章」の突入を明言しているだけに、その時は確実に近づいてきていると明かした。

 偉大なる歴史を刻んできたレジェンドが臨む最後のBOSJ。その勇姿に注目が集まりそうだ。