新日本プロレス4月9日の両国国技館大会でV4戦に臨むIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(29)が26日、「NEW JAPAN CUP」覇者で挑戦者の柴田勝頼(37)の主張を一蹴した。3年前に挑戦を拒否した際に問われた「いつなんどき、誰の挑戦でも受ける」の精神、「過保護」とまで指摘された防衛ロード…。現代プロレスの象徴・レインメーカーの返答とは――。

 オカダは2014年2月に柴田から挑戦を表明された際「NJC優勝してから来い」と拒否。3年の月日を経て柴田が約束の場所にたどり着いた格好だが「遅い。(間隔が)五輪じゃないんだから」と、特別な感情はないようだ。NJC開幕前から、オカダはIWGP戦で未対戦の選手の優勝を希望していた。「新鮮だしワクワクしますね。ずっと同じメンバーっていうのもなんですし」と歓迎はしつつも、挑戦者の主張には納得できない部分が多い。柴田からは現在のIWGPが「いつなんどき、誰の挑戦でも受ける」という新日本伝統の精神と逆行していると指摘されたからだ。

 これに対してオカダは「僕は『いつなんどき~』じゃないですから。それなりの場所と、それなりの相手が揃わないとベルトの価値が下がってしまう」と主張。団体が乱立する現代プロレスにおいて、無差別に戦うことはIWGPのレベル低下を招きかねない。またその精神が災いし、総合格闘技との交流が団体の低迷を招いた過去も挙げつつ「『お前の知らない新日本プロレスを知っている』と言ってましたけど、僕はダメな時代なんて知りたくもないですから」と、柴田の主張は“時代遅れ”と切り捨てた。

 さらに約4年間、柴田と対戦がなかった事実を含め「過保護」と評されたことにも黙っていられない。「違うでしょ。僕、第3世代の人たちとも数えるくらいしか試合してないけど、会社に守られてるからだと思います? (柴田の)実力が第3世代レベルだったんですよ。(戦えなかった)自分を美化してるだけじゃないですか?」とバッサリ。これまでIWGP戦線に加われなかったのは、単に柴田が実力不足だったからと断罪した。

 この日の後楽園大会ではタッグ戦で激しい火花を散らした。「NEVER王者時代にやってたことはすごいと思いますけど、IWGPとは次元が違いますから」と豪語したオカダが、プロレス界の「頂」の高さを見せつける。