新日本プロレスのIWGPインターコンチネンタル王者・内藤哲也(34)が24日、団体による“王座剥奪陰謀論”を唱えた。主要王座挑戦選択権を手にした「NEW JAPAN CUP」覇者・柴田勝頼(37)は案の定、IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(29)への挑戦を選択。IWGP、IC、NEVER無差別級の3王者でただ一人、4月9日の東京・両国国技館大会で王座戦が組まれず、傷心の内藤は滞在先の東北から本紙に不満をぶちまけた。

 柴田優勝で幕を閉じたNJCの裏で、内藤の空回りぶりは目を覆うものがあった。

 IC王者ながら前年度覇者として出場を宣言するも落選。12日深夜にテレビ朝日系で放送された「プロレス総選挙」の結果(ランキング外)を根に持ち、オカダへの挑戦推奨という皮肉を繰り出したところ、その言葉通り柴田はIWGP王座に挑戦決定。このため、IC王座の防衛ロードが白紙となった。

 内藤の胸中はいかに…と案じていたところ、本人から東北地方のファミリーレストランに緊急招集がかかった。どうやらNJC後は傷心のあまり都内の自宅に帰らず、東北を転々としていた様子だ…。

 そこまでは付き合っていられないので電話で話を聞くと、内藤は延々と団体批判を展開した。「連覇の機会を奪われ、挑戦者も決まらない。次のシリーズ(25日、静岡・ふじさんめっせ大会で開幕)も連日10人タッグ戦…。新日本は俺のやる気を奪いたいだけなんじゃないの? 今回のNJCも、大会前に俺が立候補した瞬間がピークで、あとは盛り上がりに欠けたよね。お客様のニーズが分かってないんだよ」

 一方で両国大会では、同じく柴田から選択されなかったNEVER王者・後藤洋央紀(37)にはザック・セイバーJr.(29)との防衛戦が組まれた。片や不本意なノンタイトル8人タッグ戦に押し込まれた格好の内藤は「結局、何のフォローもなかったのはICだけってことでしょ。新日本は防衛期限の6か月が過ぎるまでタイトルマッチをさせないで、目障りな俺からベルトを剥奪しようとしてるのかもしれない…」と“陰謀論”を唱えるほど人間不信に陥ってしまった。

 約5か月も先の防衛期限に言及しては「トランキーロ(焦るなよ)」の“ブーメラン”が返ってきそうだが、とにかくIC王者のすさみ具合は深刻。新シリーズはいったいどうなるのか?