【新日本】NJC初V柴田 オカダへの挑戦は“伝統を取り戻す戦い”

2017年03月21日 16時30分

目を閉じ、優勝した感慨に浸る柴田

 20日の新日本プロレス新潟・長岡大会で行われた「NEW JAPAN CUP」優勝決定戦は柴田勝頼(37)が、バッドラック・ファレ(35)を破り初優勝。IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(29)に宣戦布告し、4月9日両国国技館大会での王座戦が決定した。現在の新日プロに問題提起する柴田は、己が信じる伝統を背負い、実に約13年ぶりのIWGP戦に挑む。

 

 150キロ超の巨体を誇るファレの怪力に苦戦を強いられた。首折り弾、ボディープレス、グラネード(変型首折り弾)を浴び、窮地に追い込まれる。それでもバッドラックフォールの体勢に捕らえられたところで体を入れ替え、スリーパーホールドに移行。一度は脱出されながら張り手の連発から再びスリーパーで捕獲すると、渾身のPKを炸裂させて栄冠を勝ち取った。NJC覇者には主要王座挑戦選択権が与えられる。柴田は試合後「約束したヤツがいるんだよ。オカダ! 俺は約束を果たしたぞ。IWGP、挑戦させていただきます」と宣戦布告。「約束」とは、2014年2月の大阪大会で後藤洋央紀を相手に防衛したオカダに次期挑戦者として名乗りを上げたが、オカダから「挑戦したいならNJCで優勝してから来い」と拒否されたことを指す。

 

 3年の時がたったとはいえ、誰にも文句を言わせない形でオカダにたどり着いた。だからこそ、柴田は当時から抱いていた思いを明かす。「『いつなんどき、誰の挑戦でも受ける』。時代が変わって、いいこともあるけど、忘れちゃいけない部分はあると思ってますよ。IWGPが新日本プロレスの象徴であるならば、その精神は忘れてはいけないと思う」。受け継がれてきたストロングスタイルの精神が現在のIWGPベルトから失われたのではないか、という問題提起だ。新日本旗揚げメンバーでもある故柴田勝久さんを父に持つ柴田は「オヤジの代からの流れ。生まれたときから俺もそう教わり、その血が流れている」と伝統への強いこだわりを持つ。

 

 昨年はNEVER王者として来る挑戦者を拒まず超ハイペース防衛ロードを歩み、他の選手から「IWGPの理念がNEVERに宿っている」と称されたこともある。「ようやくここに来て、ベルトを持つ者の宿命は感じましたね。全否定はしないけど(オカダは)過保護すぎやしないかって」と、13年G1公式戦で敗れてから再戦機会のなかった現IWGP王者に“先制口撃”を放った。

 

 柴田のIWGP戦は04年7月の藤田和之戦以来、約13年ぶりとなる。新日本を象徴するベルトに、己が信じ続けた理念を再び吹き込むべく両国決戦に向かう。