新日本プロレスの真壁刀義(44)が13日、デビュー20周年記念大会(21日、東京・後楽園ホール)のカードを発表。メーンで本間朋晃(40)と組み、現IWGPタッグ王者の矢野通(38)、石井智宏(41)と対戦する。

 5日の札幌大会、11日の大阪大会ではいずれも3WAYタッグ王座戦で矢野組に勝利を譲りベルト奪取はならなかった。ノンタイトル戦とはいえ、待ち望んだ王者組との「2対2」の激突に「20周年だからって特別な試合じゃ意味ねえと思ってんだよ。ちょうどいいじゃねえか。3WAYも否定するわけじゃねえけど、ハッキリ決着つけてえよ。ヤツらと戦う運命なんだろうな」と腕をぶした。

 同期にエリート・藤田和之(46)がいたことなどから、デビュー当初から不遇の時代を過ごした。2005年のG1クライマックスでアキレス腱を断裂した時期には、引退まで考えた。

 それでも当時、見舞いに来てくれた仲間たちへの感謝の思いから一念発起。「中邑(真輔=現WWE)なり棚橋(弘至)を会社がプッシュするなら、俺は真反対でアイツらの上いってやろうと思った」と、反骨心と雑草魂で成り上がった。現在ではメディア露出もトップクラスの人気レスラーの地位を確立した。

 そんな真壁だが、節目の大会にも感傷的になることはない。「単なる通過点でしかねえんだよな。さあこれからだって思うヤツのほうが多いんじゃねえ? バリバリだぜ、こちとら。昔のことは思い出すけど、ここからだろ」と、あくまで現在進行形の戦いを見せるつもりだ。

 新日プロV字回復の立役者の一人が、新たなる一歩を踏み出す。