新日本プロレス「大プロレス祭り」(3日、東京・ディファ有明)で、レスリング元全日本王者の岡倫之(25)がプロレスデビューを果たした。

 新日プロとしては1996年の藤田和之以来となるレスリング全日本王者という肩書を引っ提げて昨年正式入門した大型ルーキーは、この日の初陣でいきなりブシロードクラブ時代からの師匠・永田裕志(48)とのシングル戦に出撃。レスリング仕込みの鋭い動きから、ヘッドロック、ショルダータックル、ボディスラムを果敢に仕掛けていった。

 永田の左ミドルキック3連発を浴びながらも豪快なスープレックス、逆エビ固めで抵抗した岡は、地力に勝る永田の打撃に徐々にペースを奪われると「どうした! もっと来い!」と叱咤される。その声に応えるかのように必死の形相でエルボーを繰り出したが、最後はエクスプロイダーからのナガタロックIIに無念のギブアップ負けを喫した。

 レスリング以外にも計10種目のアマ格闘技のタイトルを獲得してきた期待の新人は黒星デビューに「やっぱりここに来てよかった。プロレス、新日本を選んでよかった。勝つことが当たり前だった俺にとって、こういう刺激、燃えるんで」と前を向いた。デビュー戦の相手を務めた永田に対しては感謝を述べつつも「今日だけです。次からはライバルとして勝ちたい。誰よりも強いレスラーになります。アマチュアでいろんなタイトルを取ってきたので、新日本のベルトを全部取るくらい強くなりたい」と豪語し、新たな挑戦に目を輝かせた。