新日本プロレス10日の宮城大会で「ワールドタッグリーグ」優勝決定戦が行われ、Bブロック1位で前年度覇者の真壁刀義(44)、本間朋晃(40)組がAブロック1位のタマ・トンガ(年齢非公表)、タンガ・ロア(33)組を撃破して連覇を達成した。

 昨年に続くリーグ戦制覇で完全復活した真壁組は、来年1月4日東京ドーム大会でトンガ組の持つIWGPタッグ王座挑戦を確定させた。今年はドームでのベルト奪取に成功しながら4月の王座陥落後は低迷してしまっただけに、同じ失敗は繰り返せない。真壁は「2連覇を引っ提げての挑戦だから、必ず取りてえよな。ただそれだけじゃねえ。足踏みしてた(今年の)中盤戦があるからよ。その二の舞いになったら腹立つしね」とキッパリ。本間も「こうなったからには、チャンピオンになって2年連続だけでなく3年連続(リーグ戦制覇)を目指す」と、早くも長期政権の目標を掲げる。

 くしくも来年は2人揃ってデビュー20周年の記念イヤーとなる。真壁は「ただ20年過ごしてきたわけじゃねえぜ。泥水すすって這い上がって(今の地位を)つかんできたんだ。それこそ借りがあるヤツなんてたくさんいるしよ。“お礼参りツアー”だな。俺らを見下してきたヤツらを全員見返してやる」と、ベルト奪取からの野望を明かす。新日プロでは遅咲きの苦労人だった真壁と、インディ団体を渡り歩いた本間の2人だけに「20年はあくまで通過点」(本間)というわけだ。

 最高の1年にするためには、タッグのみならずシングル戦線でも栄冠を狙う。真壁は「IWGPはもちろん、インターコンチネンタルも(標的)だな。ICだけ巻いたことねえしよ」と豪語。NEVER無差別級王座に現在5連続挑戦失敗中の本間も新日プロ初のシングルタイトルを諦めてはいない。踏まれても踏まれても立ち上がってきた雑草コンビが、記念イヤーに大輪の花を咲かせる。