新日本プロレスのIWGPインターコンチネンタル王者・内藤哲也(34)が6日、木谷高明オーナー(56)に「2億円ボーナス」を要求した。IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(29)とハリウッド女優ミラ・ジョボビッチ(40)の共演CM制作という内容が明らかになった「2億円プロジェクト」(2日付本紙既報)。構想当初から同プロジェクトにかみついていた内藤には、新たに来年1月4日東京ドーム大会での“裏テーマ”が生まれた。

 制御不能男が再び“体制側”にかみついた。ブシロードは1日、カードゲーム「ヴァンガード」のCMでオカダとミラの共演を発表。莫大な制作費を投入した超豪華共演こそが「2億円プロジェクト」の全貌だった。

 この発表を複雑な思いで眺めていたのが内藤だった。「オカダを徹底的にスターにする」という2月の木谷オーナー発言に当初から反発。過度な肩入れだとして、批判を展開していたからだ。内藤は「世界的スターの横に並べるだけでスターが作れるってこと? 考え甘いんじゃないの? どう見ても先方(ミラ)にカネがかかってるっぽいし『え、そっち?』って。その方向性は予想してなかったし、かみつき損だったなあ。俺としたことが、焦っちゃいましたよ。もっとオカダや新日本のために(カネを)かけてくれるのかと思った」と憎まれ口を連発した。

 発言の裏には内藤自身が今年、誰の援助も受けず「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)」を大ブレークさせた自負がある。「会場のお客さん見てよ。2億円なんかなくたって、俺はここまでのし上がりましたから」と内藤は断言する。

 来年ドーム決戦では内藤が棚橋弘至(40)と、オカダがケニー・オメガ(33)とそれぞれ防衛戦が組まれており、王座戦の内容は比較される立場にある。内藤は「これから効果が見えてくるんでしょうから。オーナーには誰がドームで一番声援を受けるのか、しっかり見てもらいたい」とニヤリ。さらには「もし一銭もかけてない俺への歓声のほうが大きかったらどうしてくれますかね? あ、2億円プロジェクトはいらないです。だったらLIJに2億円ボーナス(現金)でも考えておいてください」と、手渡し制の“新・2億円プロジェクト”を提案した。

 タブー上等の不遜発言が不思議と正論に聞こえてしまうのが内藤の真骨頂。ともあれドーム決戦ではIC王者とIWGP王者の“間接対決”にも注目が集まってきた。