新日本プロレスの来年1月4日東京ドーム大会でIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(28)に挑戦するG1クライマックス覇者ケニー・オメガ(33)が28日、挑戦権利証のジンクス打破を誓った。2012年のシステム誕生以来、権利証保持者は翌年のドーム大会で全敗中。原因を独自に分析したケニーは、自身にはそのデータが当てはまらないと主張した。王座奪取へ自信満々だ。

 ついにたどり着いた年間最大興行でIWGP挑戦を控えるケニーには、不吉なデータがある。2012年からG1覇者に与えられてきた挑戦権利証の保持者は、翌13年から4大会連続でIWGP王座取りに失敗した。実は一度も1・4東京ドームで勝てていないのだ。

 だがこのジンクスにもケニーの自信は揺るがない。「オカダ(12、14年覇者)と内藤(哲也=13年覇者)は当時、ビッグマッチの経験が不足していた。確かに俺もドームは初めてだが、世界中で戦ってきた経験があり彼らとは全然違う。棚橋(弘至=15年覇者)に関しては、今年から明らかに衰えが見え始めているだろ。現に直後の2月のインターコンチネンタル王座戦で俺にも完敗している」と分析。過去4年間の権利証保持者のケースは、いずれも参考外だという。

 さらに過去の挑戦者には慢心があったと指摘。「彼らとは重圧が違う。パフォーマンスが悪かったら、俺はすぐにクビになり仕事を失う。会場が大きくなればなるほど責任は重大だ。オカダ、棚橋、内藤は所属の日本人だから保証がある。G1という大きなタイトルを取っただけで満足してしまったんだろう。だが俺は常にハングリーに栄光を追い求めることができる」。史上初の外国人G1覇者であるからこそ、その勢いとモチベーションを翌年まで維持することが可能と言い切った。

 カード決定時からオカダを「ハングリー精神不足」としており「忙しすぎてトレーニングの時間がないんじゃないか? ベルトを渡せば負担が減って、バラエティー番組出演もプロモーションもやり放題。来年からはマスコットキャラクターとしてカネの雨を降らせてくれ」とバッサリ。挑発的な言葉を並べて、頂上決戦での政権交代に自信をみなぎらせた。

 この日の福島大会ではタッグ前哨戦で激突。軽快な動きでチームの勝利に貢献し、ドームに向け視界良好をアピールした。