新日本プロレス5日の埼玉・メットライフドーム大会でIWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟(38)に挑戦するEVILが、不気味予告を繰り出した。王者が新型コロナウイルス感染により欠場したことで、8月後半は前哨戦を戦うことができなかった。だが〝キング・オブ・ダークネス〟はその期間を有効活用し、ベルト奪取へ向けさらなる〝進化〟を遂げたという。果たして――。


 EVILは7月25日東京ドーム大会で、試合後の鷹木をリング上で急襲し、挑戦を表明した。前哨戦でも大暴れし、同31日後楽園大会ではIWGP世界ベルトで王者を殴打。たび重なる蛮行でベルトを破損させた。

 米国では前王者のウィル・オスプレイが負傷欠場による返上を不服として、レプリカのベルトで勝手に防衛戦を行う方針を示している。鷹木からは「知らないヤツが見たら、こっちが偽物だと思われるじゃねえか!」と本物を傷物にしたことを糾弾された。これに対しEVILは「どうせ俺のモンになるのに何を言ってるんだ。お前にはもう関係のなくなるベルトの話を、いつまでグダグダしてるんだよ」と不敵な笑みを浮かべるばかりだ。

 鷹木の新型コロナ感染により、8月15日静岡大会以降は前哨戦を行えなかった。医師のゴーサインが出たことでメットライフドーム決戦には予定通りに出場が決定したとはいえ、挑戦者サイドにとってもこの展開は想定外だったはずだ。

 しかし、EVILは「あんな無能なやつと戦うよりも、よっぽど有意義な時間の使い方ができた。こっちもこっちでいろいろ計画を進めることができたしな」とアクシデントを利用し、着々と王座戦への準備を整えていたことを明かす。「あいつがメットライフドームでベルトを失うことは確実だ。俺が再びベルトを手にするための最後のピースがそろった」と揺るがぬ自信をのぞかせた。かねて温めていた新兵器が完成したのか、それとも他の面で進化を遂げたのかは不明だが、王座戦に向けた〝秘策〟があることは確かなようだ。

 メットライフドーム決戦後には「G1クライマックス」(18日、エディオンアリーナ大阪で開幕)が控える。昨年は「NEW JAPAN CUP」制覇からIWGPヘビー級&インターコンチネンタル2冠王座を奪取したEVILは「『覇者で王者』から、今年は『王者で覇者』になってやるよ」と豪語。IWGP世界王座もG1もまとめて、ダークネスに染め上げるつもりだ。