新日本プロレス9月5日の埼玉・メットライフドーム大会でV2戦に臨むIWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟(38)が、挑戦者のEVILを断罪した。他人のベルトで蛮行を働く暗黒王は、東京五輪期間中に「メダルかじり」で大炎上した河村たかし名古屋市長よりもタチが悪いと主張。鉄拳制裁を予告するとともに、「プリンセスEVIL」への改名まで要求した。その心は――。


 世界中から注目された東京五輪は8日に閉幕。鷹木も「東京ドーム(7月25日)の時に『五輪に負けない』と言ったけど、実際にテレビで見てすごい盛り上がりと勢いは肌で感じたね。やっぱり刺激は受けたよ」と発奮した様子だ。

 一方で河村市長の「メダルかじり」に話題が及ぶと「個人的には応援してた人なんだけど…誰もが感染に気をつけているこのご時世であれはダメだよね。俺もIWGPのベルトを持って山梨県知事や中央市長を訪問したけど、2人とも肩に担ぐだけで感動してたし、ベルトに対しての敬意も感じたからね…」と表情を曇らせた。

 だが、プロレス界にはそれ以上の巨悪が存在する。「もっと許せんのはEVILだよ」。ドーム大会後にEVILがIWGP世界ベルトを放り投げ、ベルトの一部が壊れる事態に。7月31日後楽園大会でもベルトで殴打し、さらに破損した。

「お前のものは俺のもの」のジャイアニズムを地で行く鷹木だが、ベルトやメダルに限っては選手の努力の結晶とあって他人が粗雑に扱うのは許せないようだ。「これこそ新日本から厳重注意されるべき案件。それがないってんなら、俺が鉄拳制裁を加えるしかない」と語気を強めた。

 そのEVILからは「ベルトの価値を下げやがって」などと挑発を受けた。鷹木は「ベルトを破壊してるし、アイツが一番価値を落としてるだろ。まあ、それでもアイツが試合に出てなかった8日に『IWGP』の4文字がツイッターでトレンド入りしてたし、俺が一人で価値を上げているのは間違いないわけだから」と猛反論。「IWGP」のトレンド入りはプロレスとは無関係のライブイベント「ヒプノシスマイク」の影響と見られるのだが、指摘しても面倒なので放っておこう。

 今シリーズ前半はEVILとの前哨戦がなかなか組まれない、フラストレーションのたまる展開が続いている。すべてを吐き出す勢いで延々と話し込み、取材を長引かせた王者は「どこで何をしてるんだかしらねえけど、意味不明なイリュージョン(注・EVILが襲撃時に多用する場内暗転)の練習でもしてるんだろ。俺に負けたらプリンセス天功に弟子入りしてプリンセスEVILにでもなるか、照明スタッフにでも転職して新日本のために尽くせ」と最後まで言いたい放題だった。