新日本プロレス9月5日の埼玉・メットライフドーム大会でIWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟(38)に挑戦するEVILが、王座戦線出撃の真意を明かした。今年3月の新設以降にアクシデントが続くIWGP世界王座だが「どいつもこいつもベルトの価値を下げやがって」と糾弾。独自の正義感で同王座の〝救出〟を予告するとともに、現王者の鷹木にも罵詈雑言を浴びせた。


 EVILは25日の東京ドーム大会で、棚橋弘至との激闘を制した直後の鷹木を闇討ち。メットライフドーム2連戦2日目の大会で王座挑戦が決定した。

 取材に応じたEVILは、このタイミングでIWGP世界戦線に打って出た理由について「どいつもこいつもベルトの価値を下げやがって。ハッキリ言って見てられねえだろ。真の王者である俺が巻くことで、ベルトを救ってやるよ」と豪語した。3月の「NEW JAPAN CUP(NJC)」では「IWGPなんてクソくらえだ」などと暴言を吐き、別のベルトに生まれ変わらせるプランを披露していた男に、王座の価値を語る資格があるのかは疑問だが…。

 とはいえ同王座が災難続きなのは確かだ。5月にはウィル・オスプレイが首の負傷で王座を返上。新王者となった鷹木にドームで挑戦するはずだった飯伏幸太は「誤嚥(ごえん)性肺炎」により欠場し、大会当日になって挑戦者は棚橋に変更となった。

 EVILは「鷹木なんて本来だったらオスプレイに負けて最後尾に回るはずが、棚ボタでベルトを巻いただけだろ。ドームだって、前日に(KENTAと)試合してすでにボロボロの棚橋に勝っただけじゃねえか。どこまでも悪運の強いヤローだが、俺が出てきたからにはお前の悪運もここまでだよ」と現王者の実力に疑問符を突きつけた。NJC準決勝で鷹木に黒星を喫したことなど記憶のはるかかなただ。

 鷹木には「お前が思っている以上に、今のIWGP世界ヘビー級のハードルは上がってる」と挑発を受けたが、EVILは「何、言ってるんだ? 価値もハードルも下がりまくってるだろ!」と猛反論。「お前は腐った場所にいるから、自分が腐っていることに気づかないんだ。俺がベルトを取って腐ったメッキをはがして、どっちが本物の王者か証明してやるよ」と、古巣ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンで同門だった王者をこきおろした。

 シリーズ開幕戦となった27日の後楽園大会ではタッグの前哨戦に出場。鷹木に金的攻撃を浴びせると、最後はBUSHIをEVIL(変型大外刈り)で沈め、ベルト奪取へ好発進した。