【新日本】タイチに宿った“鬼白鵬” IWGPタッグ奪還へ不退転の決意「品格にとらわれすぎていた」

2021年07月23日 11時15分

“白鵬式ガッツポーズ”で雄たけびを上げるタイチ

 新日本プロレスのタイチ(41)が22日の大阪大会で内藤哲也(39)とのシングルマッチを制し、ⅠWGPタッグ選手権での再戦(25日、東京ドーム)に弾みをつけた。ザック・セイバーJr.とのコンビで「タッグの横綱」を自任していたが、11日札幌大会で内藤、SANADA組に敗れて王座陥落。“金星”を献上したタイチに不退転の決意をもたらしたのは、“本家”の大相撲の横綱白鵬(36=宮城野)の姿だ。

 執念の一撃で均衡を破った。内藤と激しい打撃戦を展開したタイチは、おもむろに四股を踏むと“白鵬式カチ上げエルボー”を発射。さらにデンジャラスバックドロップ、天翔十字鳳でたたみかける。最後はブラックメフィストで3カウントを奪取し、大相撲名古屋場所で優勝した大横綱が見せた“白鵬式ガッツポーズ”で勝ち誇った。

 札幌で失ったベルト奪回を目指し、東京ドームで再戦に臨む。この日の勝利で弾みをつけた格好だが、その原動力となったのは名古屋場所での白鵬の復活劇だ。エルボーまがいのカチ上げを繰り出し、優勝が決まるとガッツポーズで雄たけびを上げたことで、横綱審議委員会(横審)から品格を問う声も上がった。

 だがプロレス界きっての好角家は「なぜ白鵬が大記録を打ち立てられたのか、その理由を改めて気づかされた。批判なんて本人が一番分かってるはず。その上でなりふり構わず勝ちにこだわって優勝したんだから尊敬するよ」と称賛する。

 その姿を見て札幌での敗北を見つめ直した。「タッグの横綱として十両(内藤、SANADA組)に胸を貸してやろうと、貴乃花のようにどんな相手でも胸を出して横綱相撲をしてやろうと…今思えば品格にとらわれすぎていたのかもしれない。負けたら何も残らねえわけだから」と“金星配給”を猛省する。その上で「仮にドームで取り返せないとなると、その次の場所には進退がかかってくるんじゃないか」と危機感を強めている。

 だからこそ、必勝が義務づけられる再戦では手段を選ばない。「横審から何を言われようと、世間から何を言われようと勝つしかない。(白鵬は)相撲という範囲の中でやってるわけだから、俺たちもプロレスのルールの中で、荒い取り口も辞さないよ」。名横綱たちと自身をほぼ同列に語っているのがいささか気がかりではあるが…。とにもかくにも勝負の鬼と化したタイチ。己の信じた相撲道を東京ドームでも貫く。

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