新日本プロレス22日のエディオンアリーナ大阪大会で行われたSANADA(33)とザック・セイバーJr.(33)のスペシャルシングルマッチはまさかのダブルフォールで引き分けに終わった。

 内藤哲也(39)とIWGPタッグ王座を保持するSANADAは、25日東京ドーム大会で前王者のタイチ(41)、ザック組との初防衛戦に臨む。この日は前哨戦でSANADAがザック、内藤がタイチがそれぞれシングルマッチで激突した。

 これまで幾多の名勝負を生んできたライバルとは互いに手の内を知り尽くしており、高度なテクニックの応酬が続いた。だが待っていたのは意外な結末だった。

 ドラゴンスクリューから足へのラウンディングボディプレスを発射したSANADAは、4の字固めを狙う。これを切り返したザックと丸め技の応酬からオースイスープレックスでフォール。だがザックも両足を使ってSANADAの両肩をマットに押し付けたため、両者の肩がついた状態で3カウントが数えられ、ダブルフォールによる引き分けとなった。

 ダブルフォールによる引き分けといえば1982年6月全日本プロレス蔵前国技館大会で行われたリック・フレアーとジャンボ鶴田のNWA世界ヘビー級選手権が有名。近年でも国内では全日本やノアの試合で見られてきた決着だが、新日本マットでは極めて珍しい。

 そろって姿を現したバックステージではお互いが自身の勝利を主張。ザックが「どこで試合のビデオを見ればいいんだ? この会社のレフェリーは役立たずしかいないからロボットを導入したらどうだ。この会社のレフェリーは信用できない」と言い張れば、SANADAも「俺の肩は上がってた」と譲らず。王座戦を前に因縁が深まる結果となった。