新日本プロレス1日の後楽園ホール大会で行われたIWGPタッグ選手権は、挑戦者のタイチ(41)、ザック・セイバーJr.(33)組がタマ・トンガ(38)、タンガ・ロア(38)組を撃破し第89代王者に輝いた。

 新型コロナウイルス感染を公表していたタイチは、5月4日福岡大会以来となる復帰戦で、実に477日ぶりにディーバ・あべみほ(33)を従えて入場。今年1月4日東京ドームで失ったタッグベルト奪還のリングに立った。

 両軍セコンドが入り乱れる大乱戦が動いたのは20分過ぎだ。タイチが王者組の合体技マジックキラーを浴びてしまうと、ザックが孤立し挑戦者組は窮地に立たされる。それでもザックはスーパーパワーボムをフランケンシュタイナーで切り返すと、復活したタイチがアックスボンバーで援護。さらに合体のザックメフィストでタンガをリングから排除する。

 粘るタマはガン・スタンを試みるが、ザックはこれをかわして胴締めスリーパーホールドで捕獲。最後は合体の天翔ザックドライバーで、7度のタッグ王座戴冠を誇る名コンビを粉砕した。

 王座返り咲きに成功したタイチは「本当にザックにはありがとうしかない」とパートナーに感謝を伝えたうえで、タマとタンガに対しても「俺がコロナに倒れて、お前らも知ってたんだろ、その情報は。よく逃げねえで日本で待ってたな、俺らの挑戦を。さっさと帰ってもいいところをよ。お前ら、そんなツラして優しいんだな、本当は」と胸中を吐露。「ありがとうとまではいかねえけど、まあ今日はそう思ってやる。また来るだろう? いつだって、またやってやってもいいよ、テメーら」と呼びかけた。

 とはいえ一方のザックはG.о.Dとの再戦は断固拒否。「俺たちは世界一のタッグチームだと心から言えるが、今は世界を飛び回ることができない。だから日本で防衛戦をしていく。暗黒プロレス組織666でもいいし、全日本プロレスでもいい。だれでもいいぞ、挑戦を受けてやる」と、全方位に宣戦布告していた。