新日本プロレスのグレート―O―カーンの独占インタビューにまたまた成功だ。「ユナイテッド・エンパイア」の中心だったウィル・オスプレイ(28)が首の負傷により英国へ緊急帰国し、IWGP世界ヘビー級王座を返上。無言を貫いてきたオーカーンがついに本紙の直撃に応じ、4月の広島大会で内藤哲也(38)に敗れたことで科されていた罰ゲーム遂行を報告するとともに帝国再建への思いを激白した。

 ――このご時世でキャバクラ通いは見損なった

 オーカーン(以下・余)貴様を神楽坂に呼んだ余が間違っていたよ…。やはり新聞記者はクズばかりじゃったな…ってオイ! 毎回毎回、誰と勘違いしておるんじゃ!

 ――無礼をお許しください。オスプレイ離脱は連合帝国にとって激震だ

 余 ふむ。ヤツの故障に関しては以前から相談を受けておった。ヤツの試合のセコンドに就いていたのも鼓舞することだけが理由ではなく、いつ試合ができなくなってもおかしくないような状態だったので就いておったんじゃが、ついに来てしまった…体力の限界。

 ――なんと壮絶な…

 余 そんな状態でも帝国のため身を犠牲にして戦った。真の戦士じゃ。

 ――リーダーを失い、今後どうするのか

 余 …おい、誰がリーダーだって? 記者のくせにデマを流すんじゃぁない。連合帝国
は全員対等でありリーダーはいない。ヤツが発足したからキングピン(中心的人物)であるが、余は一度もヤツの下だと思ったことはない。

 ――はぐれエンパイアではないと

 余 たわけ! なんだ、そのすでに解散したような弱そうなユニットの名前は…。そんな呼称は認めん。帝国軍は永久に不滅です。

 ――無礼をお許しください。中断期間でうやむやになったが、直近の試合では内藤に敗戦

 余 うん? …そのあと確か、8人タッグマッチをやって勝っておるが? 何か?

 ――ジェフ・コブ(38)がBUSHI(38)に勝っただけで、オーカーン様ご自身は…

 余(遮って)おっと会話が成り立たないアホがひとり登場~。細かい! 器が小さい! 分かったよ、そんなうるさい貴様のためにこの写真を用意してきた。これでいいんだろ?(と言って内藤Tシャツを着用してBUSHIがオーナーを務める丸武商店の唐揚げを食べる写真を提示)

 ――こ、これは! 内藤に敗れた際に科されていた罰ゲームを、律儀に一人でやりおおせたのですか…? それで味はいかがでしたか?

 余 び、貧乏人の飯の割にはうまいんじゃないか。

 ――本当は

 余 ヒギィ、おいしすぎて実は裏で全種類3セットも買ってしまったのじゃ~。アヘ~。

 ――ダブルピースまで決めるほど美味だったとは。それはともかく今後は

 余 余はマニフェストは守る支配者だということをそれで示した。だからここで再び帝国民に約束しよう。オスプレイが欠場中の帝国を、余が必ず立て直す!

 ――オスプレイとはどんな会話をしたのか

 余「帝国の次のキングピンは…お前だ。しばらくの間、帝国を頼む。お前なら俺の時よ
り帝国を強く大きくできる。なにせ強さ、威厳、品格、ユーモア全てにおいて次元が違う。本当にオーカーンはカッコいい」とオスプレイは言っていた。

 ――…本当に?

 余 余こそがニュー・キングピンにして支配者にして未来のIWGP世界ヘビー級王者じゃ。よもや貴様! 疑ってはおらぬだろうな?

 ――無礼をお許しください。とはいえオスプレイが抜けた穴を埋めるための補強も必須では

 余 連合帝国に入りたいと言ってくるヤツは本当にたくさんいる。あとはタイミングじゃ。

 ――さらなる繁栄をもたらす義務がある

 余 そうじゃ。オスプレイがいなくなったことで安心している愚民と五流レスラーどもに、帝国の恐ろしさを1秒たりとも忘れさせぬ。余が率いることで一つ変わることがあるとすれば、帝国はより狂暴になる。英国紳士のオスプレイとは違って、余は甘くない! 今後は手段を選ばずにいく。今のうちに、ひれ伏せっ愚民ども!