新日本プロレス19日の後楽園ホール大会で、内藤哲也(38)がグレート―O―カーンに深い憂慮の意を表明した。

「NEW JAPAN CUP」1回戦でオーカーンに不覚を喫した内藤は、26日広島大会でリベンジマッチに臨む。今シリーズの前哨戦では「ユナイテッドエンパイア」の勢いの前に苦戦を強いられており、「広島でまた負けることがあれば、ロスインゴのリーダーの座を(高橋)ヒロムかSANADAにでも譲ってもらおうか」と一方的な要求も受けていた。

 この日も8人タッグ戦に出場した内藤は、オーカーンの弁髪を引っ張り回して挑発する。大空スバル式羊殺し(変型背骨折り)に捕獲されてもネックブリーカーで反撃に転じていった。BUSHI(38)がジェフ・コブ(38)に沈められ勝利を逃すと、内藤は記者席を陣取ってリング上でのオーカーンの演説をPCで文字起こしするというパフォーマンス。自身が3カウントを奪ったわけではないのに大仰な口ぶりで勝利を喧伝するオーカーンを皮肉った。

 さらに内藤は突き付けられたリーダー辞任要求にも反論。「そもそも俺、LIJのリーダーだなんて自覚ないから。我々LIJに決まったリーダーは存在しない。その時先頭を走っている人間が、このユニットのリーダー。つまり今シリーズのリーダーは(IWGP世界ヘビー級王座に挑戦する)鷹木(信悟)だよ」と、やたら大卒の学歴を自慢してくるくせに不勉強で、実際は自分もそんなに頭が良さそうには見えないオーカーンでも分かるように丁寧に説明した。

 舌戦となるとやたらとイキイキとしてくる制御不能男は「我々LIJの心配をしてくれたり、ユナイテッドエンパイアの広報さん(=オーカーン)は優しいね。でもさ、そろそろ自分の心配をした方がいいんじゃないの? 新発売のオーカーンTシャツを着たお客様、今日の会場もほとんどいなかったよ。俺が数えた限り、東側に1人くらいいたかな?」とネチネチと指摘。「あんなに積極的に広報活動しているのに、なかなか広まらないね。ユナイテッドエンパイアの広報さんがかわいそうだよ。ユナイテッドエンパイアの広報さんを救う方法、ちょっと俺、考えとくわ」と、一部メディアでの異様な露出と実際の会場人気に乖離があるオーカーンに同情を禁じ得ない様子だった。