新日本プロレス5月3日福岡大会でタマ・トンガ(38)との「アイアンフィンガーフロムヘル争奪ラダーマッチ」に臨むタイチ(41)が、盟友・飯塚高史(54)の“引退式執行”を予告した。

 アイアンフィンガーをタマに盗まれたのを機に勃発した抗争は、2月広島大会でのIWGPタッグ王座戦が反則決着になるなど泥沼化。見かねた団体が凶器を没収し、福岡決戦の勝者がこれを封印するラダーマッチが組まれた。タイチは「俺も我を失いすぎたというかね。そういう意味も含めての没収だったのかな。納得はできないけど、言われても仕方はないかもしれねえ」と、決定を受け入れた心境を明かす。

 ラダー戦に勝ったところでアイアンフィンガーは手元に返ってこない。「封印する権利」が手に入るだけだが、実はこれはタイチにとって大きな意味を持つ。本来の持ち主である飯塚が引退した2019年2月に継承する際に「いつでも俺が持ってるからよ。これをはめたくなったら俺のところに来いよ」と約束していたからだ。飯塚は引退試合後も大暴れして退場したため、まともに10カウントゴングすら鳴らされず、当然セレモニーも行われなかった。

 タイチは「封印というのであれば、それが飯塚高史の本当の引退式ということになるんじゃないの。だとしたら仕切れるのは俺だけだろ」と、縁の深い自身に“儀式”を執り行う義務があると主張。「『封印なんて認めねえ』って言ってアイツが割り込んで取りに来たら、それはそれで俺にとっちゃいいことだし。そのためにも、まずは手元に戻すことしか考えてねえよ」と、福岡決戦の必勝を誓っていた。