新日本プロレスの新シリーズ「Rоad tо レスリングどんたく」が10日横浜大会で開幕。最終戦5月4日福岡大会でIWGP世界ヘビー級王者ウィル・オスプレイ(27)に挑戦する鷹木信悟(38)が、初の団体最高峰王座奪取へ最高のスタートを切った。

 鷹木はこの日、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとユナイテッドエンパイアによる4対4イリミネーションマッチでオスプレイと激突。劣勢のLIJは早々に鷹木以外の全員が失格となってしまい、オスプレイとジェフ・コブ(38)を残す敵軍と1対2の戦いを強いられた。

 それでもエプロンのコブにパンピングボンバーをさく裂させ、オーバー・ザ・トップロープで失格に追い込む。さらにオスプレイとは互いにオーバー・ザ・トップロープの状態でエプロンで対峙。後頭部へのエルボー、サイレント・ウィスパー(変型トラースキック)を浴びながらも、デスバレーボムの形で場外へ投げ捨て逆転勝利を収めてみせた。

「NEW JAPAN CUP」優勝決定戦の雪辱を狙う鷹木は、オカダ・カズチカ(33)との防衛戦を希望していたオスプレイの前に〝横入り〟のような形で現れ、挑戦権を獲得した。福岡決戦の勝者は5月29日東京ドーム大会でオカダとの防衛戦を行うことがすでに決定している。ベルト奪取へ弾みをつけ「大事な、大事な先手は俺がいただいた。オスプレイ、お前はこの前の両国(4日)で『ファースト、シンゴ。ネクスト、オカダ』…。次はオカダか? 心配すんな! お前は福岡で俺に叩き潰されるんだ。次はねえよ、コノヤロー! それから…(以下話が長すぎて省略)」と王者を挑発した。

 まるで滋養強壮剤を擬人化したかのような挑戦者のバイタリティは驚嘆の一語に尽きる。あととにかくよく喋る…いや舌鋒の鋭さにも定評があり、その矛先はオカダにも向けられた。「あの野郎、この前の両国、ひと言も喋ってねえのにドームのメインが決まってんのか? さすがだな、おい。さすがオカダ・カズチカだ。あの野郎も気に食わねえから、何が何でもオスプレイを避けて、東京ドーム、オカダの前に立ってやるからな」。年中元気ハツラツな鷹木が、プロレス界の頂点へ一気に駆け昇る。