27日に新日本プロレスワールドで配信された「NJPW STRONG」で、KENTA(39)がIWGP・USヘビー級王者のジョン・モクスリー(35)に敗れ、ベルト奪取はならなかった。

 昨年のNJC・USAを制し、同王座への挑戦権利証を獲得したKENTAは、5度の権利証防衛を果たしてモクスリーとの対戦を待ち続けた。

 1月末に王者がついに新日本マットに姿を現すと、KENTAは2月にモクスリーのホームリングである米AEWを襲撃し電撃参戦。かつて世界最大団体・WWEでディーン・アンブローズとしてスーパースターに君臨したモクスリーと、イタミ・ヒデオとして参戦していたKENTAの対戦は、海外でも高い注目を集めていた。 

 狂犬の異名を誇る王者に、KENTAも荒々しいファイトで立ち向かった。場外テーブル上へのエルボードロップを決めると、リングに戻ってフットスタンプを投下。go 2sleepは防がれるもGAME OVERで締め上げていく。

 しかし、ブサイクの膝蹴りを狙ったところでカウンターのラリアートを浴びて形勢逆転を許す。張り手のラッシュもかわされ、DDTでマットに叩きつけられてしまう。なおも両手の中指を立ててモクスリーを張っていったKENTAだったが、最後はデスライダーに沈められ3カウントを奪われた。

 大一番で敗れたKENTAはノーコメントで退場。一方で3度目の防衛に成功したモクスリーは「体中が痛い。この感じ、最高だぜ。新日本プロレスで試合をするのは最高だ。俺には青信号しか見えていない。俺は自分が行きたいところに行って、自分のやりたいことをする。誰かが俺を引きずり下ろすまで、俺はIWGP・USヘビー級王者なんだ」と勝ち誇った。

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う渡航制限の影響などもあり、US王座戦はこの日が実に約1年ぶりの開催だった。今後のモクスリーの動きとUS王座戦線にも注目が集まる。