新日本プロレス15日の後楽園ホール大会で、猛牛・天山広吉がモンゴリアンチョップを禁じられた苦悩を明かした。

 天山は1月30日名古屋大会でグレート―O―カーンとの「敗者モンゴリアン封印マッチ」に敗北。得意技を失って初のホームリングとなったこの日は、棚橋弘至(44)、辻陽太(27)と組みオーカーン、ウィル・オスプレイ(27)、ジェフ・コブ組と対戦した。

 若手時代から30年近く使用してきた同技は体に染みついている。オスプレイと対峙した天山は無意識に両手を振り上げモンゴリアンモーションに。しかしオスプレイに阻止され「お前はそれやっちゃダメだろ!」と警告される。そんな苦悩をあざ笑うかのように因縁のオーカーンからモンゴリアンチョップを浴びると、その後もコブ、オスプレイと「ユナイテッドエンパイア」全員からモンゴリアンを打ち込まれる屈辱を味わった。

 何とかヘッドバットを駆使して反撃を試みたが、最後は辻がコブのツアー・オブ・ジ・アイランド(変型パワースラム)に沈められチームは敗戦。天山は「悔しいよ。モンゴリアン…モンゴリアンがね。出せへん…出すと…我慢するしかない。でもこんなんじゃ、モンゴリアンなしでやっていけないよ。なんとか…モンゴリアンだけでも」と、くどいくらいにモンゴリアンへの未練を明かした。

 この姿に棚橋からは「オーカーンからモンゴリアン取り戻しましょう!」とゲキを飛ばされた。天山は「ほんまやなあ。俺なんてもう30年! うん、長いこと毎日のようにモンゴリアンやってた。それがいま、できへんって…。ちょっと考えられへんわ。なんとかあのクソッタレのオーカーンにほら、モンゴリアン、うん、ブチのめしてやりたい」と、雪辱への思いを吐露。ただ一つ確かなことがあるとすれば、モンゴリアンという単語がこんなに飛び出す記事には、なかなかお目にかかれないはずだ。