新日本プロレスの“キング・オブ・ダークネス”EVILが、オカダ・カズチカ(33)に「裏切り者の流儀」を教示だ。昨年7月の「NEW JAPAN CUP(NJC)」優勝決定戦のリベンジマッチを受諾する一方で、オカダが指摘する“パレハ”のディック東郷(51)の不要論には猛反発。返す刀で、オカダには致命的欠陥があると断罪した。

 EVILは昨年7月のオカダとのNJC優勝決定戦でバレットクラブ(BC)を介入させて勝利し、NJCを制覇。その因縁が6日の東京ドームシティホール大会で再燃し、再戦を持ち掛けられた。「やりたいんだったらいつでもやってやるよ。まだNJCで俺に負けたことを引きずってるなんて女々しい野郎だ」と受諾する意向を示し、激突は不可避の状況だ。

 そんな中でオカダからは「お前、1人のほうが強いよ。横にいる人いないほうがいいと思うけどね」と“パレハ”として共闘する東郷の不要論を突き付けられている。この発言に対してEVILは「シングルならいくらでもやってやるけどな、東郷が俺のセコンドに就くのが怖いんだったら、正直にそう言えばいいだろう。まあ、お前には信頼できる仲間なんて一人もいないんだろうから無理もないな。お前、裏切られすぎて頭がおかしくなったんじゃないか?」と切り捨てた。

 EVILはロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンを裏切ってBCに加入し、現在の地位を手に入れた。対照的に、オカダはトップレスラーとなってから数々の裏切りに遭ってきた。2014年5月のAJスタイルズ(43=現WWE)とのIWGPヘビー級王座戦では、高橋裕二郎(40)に造反され王座陥落。18年9月にはジェイ・ホワイト(28)と外道(51)に裏切られ、昨年10月には弟分とかわいがっていたウィル・オスプレイ(27)にまで反旗を翻された。

 普通に考えれば裏切られる人間よりも裏切る人間が悪いに決まっているが、EVILは「裏切られるやつには、必ず人間的な欠陥があるんだ。真の仲間の絆というものを知らないかわいそうなオカダに、俺がそれを教えてやってもいいぞ」。独善的な笑みを浮かべつつ、再戦に自信をのぞかせた。

 18日の後楽園大会ではオカダと6人タッグ戦で激突。互いに譲らない攻防を繰り広げ、遺恨は日に日に深まるばかりだ。