5日の新日本プロレス東京ドーム大会で行われたNEVER無差別級王座戦は、王者の鷹木信悟(38)が天敵のジェフ・コブ(38)を撃破。初防衛に成功した。

 昨年のG1公式戦を含めて王者は挑戦者に2連敗中。しかもコブはその後に「ジ・エンパイア」入りを果たして王座奪還に燃える。鷹木にとっては背水の陣を敷いての防衛戦となった。

 開始から鬼のような形相でエルボーの打ち合いとなるや、鷹木はノンストップでコブの巨体に攻撃を仕掛ける。しかし重いドロップキックを浴びると、場外で驚異のフロントスープレックスを受けて失速。コブが一気にパワー殺法を全開させた。

 さらに挑戦者は巨木のような腕でベアハッグから脳天砕き。しかし鷹木は逃げることなく真っ向からパワーファイトに呼応。グーパンチからバックドロップを決めるや鮮やかなトペ、ダイビングエルボー。サイドスープレックス連打に耐えると、パワーボムをウラカンラナで返した。

 鷹木は粘るコブの強烈なポップアップパワーボムに耐えると、ラストファルコンリーからパンピングボンバー、雪崩式脳天砕きから豪快なジャーマンで流れを変える。フロントスープレックスで投げ捨てると、ジャーマンを浴びながらもパンピングボンバー。愚直なほどの正面攻撃で勝利をたぐり寄せた。

 一気に出た王者はMADE IN JAPANで垂直に叩きつける。直後に相手の切り札ツアー・オブ・ジ・アイランドを決められるもカウント2・9でハネ返すや、コーナー上の攻防を制して雪崩式パワーボム。最後はパンピング弾から入魂のラスト・オブ・ザ・ドラゴン一撃で3カウントを奪った。鷹木が濃厚な戦いを制して初防衛に成功した。

【鷹木の話】2021年としては最高のスタートだな。最高だよ。ダメージで気分は最悪だけど、やっぱ最高のスタートだな。2020年さんざんジェフにやられて、借りをひとつ返しただけに過ぎない。今日の試合は2020年の総決算だろって思っている。昨日のメインの内藤対飯伏、見たよ。あのシチュエーション、最高じゃねえか。刺激をもらったよ。