新日本プロレス「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」5日鹿児島大会で、高橋ヒロム(31)が田口隆祐(41)から6勝目をあげ首位タイをキープした。

 新日本生え抜き同士の公式戦は、25分を超える長期戦となった。言葉攻めに踏みつけと度重なる挑発で田口を激怒させたヒロムは、怒涛の猛攻にさらされた。途中アクシデントで田口のタイツが脱げてしまい、なぜか黒ふんどしがあらわになってしまったが、見なかったことにしよう。

 ともかくヒロムは窮地の連続だ。首折り弾からビクトリーロイヤルを決めるも、TIME BOMBⅡはリバースDDTで切り返される。打撃戦の末にタイムボンバー、タイガースープレックス、さらにはどどんまで決められてあわやの場面を作られた。

 ところが調子に乗りすぎた田口は、ここでなぜかヒロムの得意技であるコーナーデスバレーからTIME BOMBを仕掛けてくる。ヒロムは相手の慣れない動きで生まれたスキを見逃さず、巧みに丸め込んで逆転の3カウントを奪ってみせた。

 試合後のリング上では田口を「最高の変態」とたたえつつ、前日4日に誕生日を迎えた自身のために自分でバースデーソングを熱唱。「BOSJも、もう終盤だよ。俺が優勝するまで残り2試合。もっと! もっと! もっと! もっと! みんなで! 楽しもうぜ!」と優勝宣言で締めくくった。

 BOSJは最終公式戦(6日、福岡)を残し、優勝決定戦(11日、日本武道館)進出争いは2敗で並ぶヒロム、石森太二(37)、エル・デスペラード、SHO(31)の4選手に絞られた。直接対決でデスペラード、SHOに敗れており、SHOが石森との最終戦を残しているため、ヒロムは自力での優勝決定戦進出が消滅している。逆転突破のために必勝が義務付けられるマスター・ワト(23)との最終戦へ向け「さて次は天山広吉(注・天山はワトのディーバ)とのシングルだよ。楽しみだ。初シングルだ。天山広吉…ワクワクすんなあ、へへへ…」と不敵な笑みを浮かべていた。