新日本プロレス最高峰のリーグ戦「G1クライマックス」8日岡山大会のBブロック公式戦で、IWGPヘビー級&インターコンチネンタル2冠王者・内藤哲也(38)がジュース・ロビンソン(31)を下し、1敗を守った。

 25分を超える長期戦で2冠王者の底力を見せつけた。プリンスズスロウンをリバースフランケンシュタイナーで、ジャックハマーをカウンターのデスティーノで切り返し主導権を握ったが、ここからジュースの猛反撃が待っていた。デスティーノをこらえられパワーボムで投げ捨てられると、打撃戦から強烈なナックルパートを浴びてしまう。

 それでもパルプフリクションだけは阻止すると、ナックルを回避し逆転のコリエンド式デスティーノを発射。最後は正調デスティーノで粘るジュースを振り切った。

 内藤はジュースが新日本に初参戦した2015年9月にはタッグパートナー(スペイン語が喋れないからという理不尽極まる理由でわずか1シリーズで解散)を務めていた。これで3年連続となるG1公式戦での勝利を収め「彼には可能性を感じますよ。お世辞抜きでね。でも、この殻を破るのがすごく難しいわけでね。次にシングルマッチで向き合うとき、この殻を破ったジュース・ロビンソンが俺の目の前に立ってくれていることを願いますよ」とエールを送った。

 ここまでの公式戦6戦全てで20分以上のロングバウトを強いられながらも、徹底マークをかいくぐり1敗をキープ。単独首位をひた走る内藤の次戦(11日、名古屋)の相手は、上半期に2冠王座を争ったかつての盟友にして宿敵のEVILだ。「神宮球場(8月29日)で2本のベルトを返してもらったわけだけど、愛知のお客様には俺がEVILから勝利する姿をお見せできてないんでね。7月愛知県体育館大会の(挑戦表明した)マイクアピールの続きをお見せしますよ」とキッパリ。「EVILにはディック東郷との入念な打ち合わせをお勧めしますよ。EVILのこだわる正義とやらを、見せてみろよ、カブロン」と余裕の笑みを浮かべていた。