【獣神激論】58年の歴史に幕「横浜文体」の記憶 分岐点になった02年みのる戦

2020年08月27日 16時00分

ライガーはパンクラス横浜文化体育館大会に乗り込み、みのる(右)と戦った(02年11月30日)
ライガーはパンクラス横浜文化体育館大会に乗り込み、みのる(右)と戦った(02年11月30日)

【世界のレジェンド ライガーが語る獣神激論(5)】獣神サンダー・ライガーが気になる話題を語る「獣神激論」。今回のテーマは「晩夏のプロレス界」だ。新型コロナウイルス禍に揺れたスターダムと、21年ぶり神宮決戦を控える新日本プロレスに加え、58年の歴史に幕を閉じる横浜文化体育館での思い出を振り返る。

 東スポ読者の皆さん、お元気ですか! 先日予定されていたスターダムさんの横浜武道館大会を解説させてもらう予定だったんですけど、急きょ中止になってしまいました。選手はその日に向けてずっと練習してきたと思う。特にユーチューブで一緒に仕事をさせてもらった「ドンナ・デル・モンド」の皆を見たら分かるけど、かなり鍛え込んだ体をしてるしね。落胆する気持ちも大きかったと思うんですけど、いつでもリングに上がれる状態をつくっておいてほしいですよね。

 延期になった東京五輪もですけど、選手の目標が急になくなるのは本当につらいことだと思う。いたたまれないですね。苦しい練習あってこその試合。ただ選手はもう、気持ちの切り替えはできてるんじゃないかな。

 そして29日には新日本の明治神宮野球場大会がありますね。楽しみだけど、まだ暑いんで心配もあります。今の選手ってあまり屋外の経験がないじゃないですか。僕らのころは駐車場とかデパートの屋上とかいっぱいありました。休憩時間に殺虫剤をまいたりね。そういう意味では屋外は貴重な経験になるし、いかに普段通り戦えるか、選手の腕の見せどころでもあるんじゃないですかね。

 その翌日には、9月6日に閉館する横浜文体で最後のプロレス興行(大日本プロレス)もあります。あの会場での思い出としてはやっぱり、パンクラスで鈴木みのる選手とやった試合(2002年11月30日)です。ああいう経験ができてためになったし、あれがあったからこそ柔術を始めたり、ある意味で分岐点というか。キャリア何年であろうと貪欲にならないといけないなって改めて思い知らされた。鈴木選手には感謝してます。

 それから89年9月21日の星野勘太郎さんとの伝説の殴り合いね(苦笑い)。僕が丸め込みで勝って、星野さんは気の強い方ですから「姑息な技で、テメー!」ってボコっときて。僕も「勝負ついてるのに何するんだ」ってリングで殴り合って、星野さんを控室まで追っかけていってケンカしたっていう、いい思い出です(笑い)。坂口征二さんたちが止めに入るくらいだったから相当激しかったんでしょうね。アントニオ猪木さん、藤波辰爾さんもいらっしゃいましたし。おいおい、そんな方々に止めに入らせて…って思うよね、今となっては。

 だいぶ偏った思い出になっちゃったけど、文体には58年間いろいろありがとうございましたって感じだよ。一つの時代が終わるんだなって思うけど、記憶は残る。その記憶を大事にしながら、横浜武道館でも新しい歴史がつくられていくんだろうし。そういう歴史をファンの皆さんに見て、楽しんで、語り継いでいってほしいですよね。 

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