新日本プロレス17日の「NEW JAPAN CUP」1回戦で、優勝候補筆頭のオカダ・カズチカ(32)がかつてのマネジャー・外道(51)を下し、連覇へ向け好発進した。

 3月に予定されていたNJCが前日(16日)ようやく開幕。ただし、海外に住む外国人選手の参戦は困難で、当初ジェイ・ホワイト(27)との対戦が予定されていたオカダの1回戦の相手は、ジェイの現マネジャーである外道に変更された。

 レインメーカーの実力を誰よりも知る外道は入場から仮病を装い、つるした三角巾にスプレーを忍び込ませるなど、あの手この手を使ってくる。木づち攻撃、金的、メリケンサック攻撃にセコンド介入と、レスラーの英知をこれでもかと詰め込んだ姑息さに、オカダもなかなかペースを握れない。

 それでもブレイドランナーを回避すると、ドロップキックを発射し形勢逆転。最後はツームストーンパイルドライバーからのコブラクラッチホールドでギブアップを奪い、代名詞レインメーカーを出すまでもなく完勝した。

 連覇、そしてIWGPヘビー級王座奪還へ向けて走り出したオカダは「ウオーミングアップのつもりでやってましたから。誰もあんな人に俺が負けると思ってる人いないでしょう。まあ少しは苦しめられたんでね。外国人、来られなかったりいろいろありましたけど、気を引き締めていかないとダメだなと思いました」と勝ってかぶとの緒を締めた。

 NJCは準決勝の7月3日大会まで無観客試合が続くが「お客さんは会場にはいないですけど、画面を通して世界中からこの戦いを、新日本を楽しみに待ってくれていた人たちもいますし。プロレスを好きな人を元気にして、プロレスを好きな人がいろいろな人を元気にしていってくれれば、世界中が元気になって。明るいニュースを僕たちが届けていけるようにやっていきたいと思います」と誓った。

 また永田裕志(52)は鈴木みのる(52)との因縁対決を制して初戦突破。石森太二(37)、金丸義信(43)もそれぞれベスト16に進出した。

 優勝決定戦は7月11日に大阪城ホールで行われる。優勝者は翌12日の大阪城ホール大会で、IWGPヘビー、インターコンチネンタル2冠王者・内藤哲也(37)に挑戦する。