【新日1・5東京ドーム】ジェリコ 激闘の末に棚橋からギブアップ奪う

2020年01月05日 18時49分

棚橋(下)からギブアップを奪ったジェリコ

 新日本プロレスの年間最大興行「レッスルキングダム14」(5日、東京ドーム)で、棚橋弘至(43)とクリス・ジェリコ(49)の日米スーパースター対決が実現。ジェリコが勝利をもぎ取って、米AEW世界王者の意地を見せた。

 長年エースとして新日マットを引っ張ってきた棚橋だが、前日(4日)は出場しておらず、ジェリコ戦が唯一のアピールチャンス。戦前にはジェリコに勝った上で、AEW王座挑戦にも色気を見せていた。米WWEでは“Y2J”としてトップを張ったジェリコも、現在は昨年旗揚げしたAEWの看板を背負っている。

 負けられない2人の一騎打ちは首、腕の取り合いとオーソドックスな展開でスタート。ところがジェリコはいきなりコーナーを使った三角蹴りを放って、一気にペースを奪う。さらに場外のテーブル上で強烈なDDT。百戦錬磨の試合運びでエースを追い詰めた。

 棚橋のエアギターのモノマネをしながらのボディープレスは逃げられたものの、急所打ちから自身のベルトで叩きつけた。ここで棚橋がお返しの急所攻撃。ジェリコが場外に落ちると、コーナー最上段から豪快に飛んでハイフライフローだ。これで優位に立ったエースはドラゴンスクリューの乱れ打ちからハイフライフローを見舞ったが、ジェリコはヒザを立ててカウンター。すかさずライオンサルトからウォール・オブ・ジェリコ(逆エビ固め)で締め上げた。

 何とかしのいだ棚橋はコーナーから起死回生のハイフライフロー。しかし、ジェリコはなんとカウンターのコードブレーカーだ。かつてWWEマットで自身が食らったRKOをほうふつとさせる一撃。それでも棚橋はおきて破りのコードブレイカーから、ツイスト&シャウト、スリングブレイドとつないで、またもコーナーからハイフライフロー。これを巧みに体勢を入れ替えたジェリコは、2度目のウォール・オブ・ジェリコを決めてみせた。

 逃げる棚橋をえげつない角度で絞り上げると、ついに棚橋はタップアウト。22分24秒の激闘は、ベテランらしい好勝負となった。

 ジェリコの話「これが3年連続の東京ドームだったが、今年が一番好きな試合だった。この会社のエースを肌で感じた。(棚橋は)俺と同じく、間違いなく歴史に残るキャリアを持っている。だから(試合前に)『お前が勝てばAEWのベルトをかけて戦おう』と言った。俺をここまで追い詰めたやつはいない。これからも日本とアメリカの架け橋になりたい。今日の試合が、今の時点で新日本での最後の試合の約束になっているが、もちろん日本に帰ってきたい気持ちはある。新日本でもAEWでも責任者ではないので、どうなるのかは分からないが、両方の会社に対してこれからも役立ちたいと思う」

 棚橋の話「言葉もない。悔しいです。あー…。(今後については)ジェリコに勝ってスタートダッシュを決めるイメージしかなかったので、何も思い浮かばないですね。俺も分かんないです。2020年、どういう年になるか分からないけど、上がっていけばいいだけ。必ずここから一段一段。逆エビ(ウォール・オブ・ジェリコ)を食らって、腰が詰まるようで、若いころを思い出しました。21年目だけど、気持ちはデビューした時と変わっていないつもりだから。ここからでしょ。正直、ああいうタイプとは初めて。独特で…世界は広い、こういう選手もいるんだなっていうのが感想です。(敗れて)いろんなものが逃げていった。向こうのご厚意を無にしてしまった。これからどうやって新日本の前線に食い込んでいくのか。全く分かりませんけど、俺ならまだできるっていう変な自信があります。また棚橋に少しだけ期待してくださいよ」