新日本プロレスの年間最大興行「レッスルキングダム14」(5日、東京ドーム)で、飯伏幸太(37)がジェイ・ホワイト(27)とのスペシャルシングルマッチに敗れ、ドーム2連敗となった。

 前夜(4日)、飯伏はオカダ・カズチカのIWGPヘビー級王座に挑んで惜敗。ジェイもIWGPインターコンチネンタル王座戦で内藤哲也に敗れ、王座から陥落した。2冠争いから脱落した者同士の一騎打ちは、序盤から熱の入った攻防を展開。飯伏は自身を鼓舞するかのように雄たけびを上げながら、フランケンシュタイナーでジェイを吹っ飛ばした。

 さらにパワースラムかからムーンサルト弾を浴びせた。DDTで反撃を許したものの、観客をあおっての墓石落としでペースを譲らない。「来いよ! オラッ!」と怒声を発すると、鋭いヒジ打ち。強烈なラリアートも叩き込んだが、ジェイは狡猾だ。レフェリーを盾にして飯伏の勢いを止め、コンプリートショット一撃。これで流れに引き寄せ、雪崩式の裏投げで飯伏に大ダメージを与えた。

 しかし、苦しい中でも飯伏は諦めない。「ヨッシャー!」と叫んでジャーマン、ランニングニー、ハイキックと攻め立てたが、レフェリーが巻き込まれて場外でダウン。それでも、ジェイのセコンドで、乱入してきた外道を撃退すると、カミゴェからシットダウンパワーボムと畳み掛けた。

 ここで場外に倒れていたレフェリーをリングに復帰させ、2発目のカミゴェだ。完全に決まった…と思われた瞬間、外道がまたも介入。レフェリーを引きずり下ろすと、隙を突いたジェイがイスで、外道はメリケンサックで飯伏を打ちのめした。

 飯伏はこれで力尽きた。最後はブレードランナーで脳天からマットに叩きつけられ、24分58秒でフォール負け。試合後もブレードランナーを浴びて散々な結末となった。

 ジェイの話「絶対にいい試合とは言わないが、みんな楽しんだはずだ。言っただろ? 俺はゴールデンスターすら倒すことができると。それを実行したまでだ。俺が上だということを信じなかったのはなぜだ? G1での結果か? あの試合はレフェリーの助けがあってのことだ。昨日の内藤戦もそうだ。レッドシューズ、お前は誰からワイロを受け取っているんだ? しかし今日は俺の思うままの結果が訪れた。覚えておけ。俺の前に立つヤツ、全て倒してやる。今日2冠を達成できなかったのは悔しいが、外道という素晴らしい頭脳がいる。俺たちには常に新しいプランがあるから覚えておけ!」

 飯伏の話「ありがとうございました。2日連続ドーム、結果2連敗は残念だが、まだ諦めていない。プロレスをもっと広めることに変わりはない。作戦は自分の中ではある」