新日本プロレスのジュース・ロビンソン(30)が、デビッド・フィンレー(26)との絆を武器に勲章を狙う。参戦中の「ワールドタッグリーグ」では、いよいよ初優勝を視界にとらえた。大阪大会(2日)の公式戦では石井智宏(43)、YOSHI―HASHI(37)組と対戦。2位同士の対決は白熱の攻防となったが、ジュースがYOSHI―HASHIをパルプフリクション(キルスイッチ)で沈め、首位のEVIL、SANADA(31)組を勝ち点差2で追走した。

 2人の持ち味は強い結束力だ。ジュースは「他のチームとの違いは、俺たちの絆だよ。お互い考えていることが分かるから。そしてバランスが取れていること。どちらかに力が偏っていないから、相手は的を絞れないんだ」と胸を張る。

 ともに2015年に新日プロに入団し、一緒に汗を流してきた。「俺たちはいつでも一緒だ。食事はもちろん、コーヒーショップに行くのも、買い物に行くのも。ホテルも隣の部屋だしね。ただのビジネスパートナーじゃない。ファミリーだね。違うのは結婚だけ先を越されたことだな、ハハハ」と強調する。

 そんなジュースが心を痛めるのが、礎を築いた野毛道場(東京・世田谷区)が10月の台風19号の影響で、床上浸水などの被害を受けたこと。現在改修工事中で「リーグ戦で勝つことが、道場への恩返しになる」と誓う。悲願達成のため、リーグ戦期間中は禁酒を貫く。「次に飲む時は、やけ酒か祝杯のどちらかになる。必ず後者にしてみせるよ」。

 この勢いのまま、来年の東京ドーム大会(1月4、5日)への切符を手にする。