新日本プロレスの“暗闇の王”EVILが、開催中の「ワールドタッグリーグ」制覇へ譲れない思いを明かした。SANADA(31)とのコンビで3連覇を目指し、24日の公式戦(名古屋)ではIWGPタッグ王者のタマ・トンガ(37)、タンガ・ロア(36)組と激突。Scоrpiоn Deathlоckでタマからギブアップを奪い、開幕5連勝とした。16チーム中、唯一の無敗を守り「タッグ王者に勝ったんだ。今日の勝利はでかいぞ」と勝ち誇った。

 リーグ戦を制すれば、来年1月4、5日の東京ドーム大会でタッグ王座挑戦が決定的となる。ベルト奪還を目指すのは当然のこと、年間最大興行に向けて大きな刺激を受けたのが、同じ「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」に所属する高橋ヒロム(29)の存在だ。昨年7月に第一頸椎を複数箇所骨折する大ケガを負いながらも、大阪大会(3日)に電撃登場。1・4大会でIWGPジュニアヘビー級王者ウィル・オスプレイ(26)に挑戦する。

 盟友の欠場期間中、EVILは自身の髪の一部をヒロムのトレードマークである赤色に染めてリングに立ち続けた。「早く帰って来いよというエールと、観客にヒロムのことを忘れるなという思いでやっていた。大ケガを負っても必ず帰ってくると信じてたからな」と当時の心境を語る。

「あいつは最高の舞台で華々しく復活を遂げるだろう。だからこそ、このリーグ戦で負けるわけにはいかねえんだよ。俺も東京ドームでのタイトルマッチを実現させてやるからな。よく覚えておけ」。切磋琢磨してきた仲間との絆を胸に目標へと突き進む。