新日本プロレス3日のエディオンアリーナ大阪大会で、IWGPインターコンチネンタル王者ジェイ・ホワイト(27)が後藤洋央紀(40)の挑戦を退け初防衛に成功した。次期挑戦者には内藤哲也(37)が現れ、来年1月4日の東京ドーム大会での再戦が決定的に。一方で1・5大会でのIWGPヘビー級王座との“2冠戦”の開催可否は、ファン投票に委ねられる可能性が浮上した。

 ジェイは挑戦者の執念に大苦戦を強いられた。後藤の必殺技GTR(変型顔面砕き)まで浴びて万事休す…と思いきや、セコンド・外道がレフェリーのカウントを阻止して九死に一生を得る。

 後藤陣営は柴田勝頼(39)が助太刀に現れ、外道の除外を試みる。しかし王者陣営にはNEVER無差別級王者KENTA(38)が加勢し再逆転。ゴー2スリープのアシストを受け、ジェイがブレイドランナーで大乱戦に終止符を打った。

 IWGPとICの2冠へ生き残ったジェイは試合後、来年1月4日の東京ドーム大会でIWGP戦を行う王者オカダ・カズチカ(31)と飯伏幸太(37)を呼び込んだ。だがここで、この日のタイチとのシングル戦を制した内藤が最初に登場。「史上初の偉業を成し遂げるのは…俺だ。そのIC王座、申し訳ないけど返してもらおうか」と、来年1・4ドームでのIC挑戦を表明した。

 すると飯伏もリングインし「内藤さん、ジェイ、僕もこの2冠に関しては同意です。でも一人、同意してない人がいますよね」と、ダブル王座戦に否定的な意思を示すIWGP王者を呼び込む。これを受け、最後に姿を現したオカダは「俺はこのIWGPの戦いにプライド持ってんだよ。このベルトが新日本で一番のベルトだ! IWGPヘビー級選手権? 2冠戦? 東京ドームっていえば内藤さん、投票ってあったよね。投票で2冠戦見たいか決めようか」と、来年1・5ドームでの2冠戦開催をファン投票で決める案を出した。

 新日プロでは2013年末に、翌14年大会のドームのメインイベントをIWGP戦にするかIC戦にするかをファン投票で決めた過去がある。当時はオカダ対内藤のIWGP戦が、中邑真輔対棚橋弘至のIC戦に敗れ事実上のセミに降格した。

 オカダ、内藤にとって「因縁のシステム」の6年ぶり復活が急浮上。4者の思惑が交錯し複雑極まる“2冠問題”の運命は、ファンの民意に委ねられることになるのか――。