新日本プロレス「G1クライマックス」覇者の飯伏幸太(37)が13日、来年の東京ドーム大会(1月4、5日)での「タイトルマッチ2連戦案」を掲げた。G1制覇により4日大会でのIWGPヘビー級王座の挑戦権利証を獲得すると同時に、5日大会ではIWGPインターコンチネンタル(IC)王座への挑戦を希望。前代未聞のプランを提案したゴールデンスターの真意とは――。

 悲願のG1初制覇から一夜明け、飯伏は優勝者に与えられるIWGP挑戦権利証を獲得。防衛義務がある権利証の争奪戦相手には、G1の公式戦で敗れたKENTA(38)とEVILを候補に挙げた。その上で独自の案も披露する。「僕はまだICにも愛着がある。それ(IWGP)を取ったまま、1月5日にICに挑戦するというのはどうですか」

 2日連続開催となる来年のドーム大会で、両王座に連続挑戦するというものだ。この青写真は、優勝直後のリング上で放った「みんなで新日本プロレス、プロレス界を盛り上げていく」という宣言を具体化したもの。「せっかく2日間あるので。1月4日、5日というのも今までにないことなので、今までにないことがしたい」と語り、目を輝かせた。

 あくまで自身がIWGP、ICの2つに挑戦するのが飯伏の意向。仮に5日時点のIC王者がIWGP王座を欲するのであれば、飯伏もベルトをかけたダブルタイトルマッチに変更することも「可能性は全然あると思う」。2012年5月には当時のIWGP王者オカダ・カズチカとIC王者の後藤洋央紀がIWGP王座戦を行ったが、ICベルトはかけられていない。ダブル王座戦が実現すれば、史上初だらけの大一番となる。

 両王座の同時戴冠は、現IC王者の内藤哲也(37)が年始から掲げている目標でもある。会見では内藤へのメッセージかと問われ「ちょっと入ってますね。あとは想像で…」と不敵な笑みを浮かべていたが、本紙の取材に「彼の言ってる『2つ取りたい』と僕の言ってる『2つ取りたい』は違う方向性だと思ってる」と説明した。

 内藤は史上初の偉業を目指すと明言しているが、飯伏は個人の称号だけでなく「よりたくさんの人にプロレスを広めるために」と強調。話題と興味を呼び、新規ファンを開拓するための手段だという。そのためにも、まずは権利証をドーム決戦まで保持することが絶対条件。壮大なプランの実現に向け、サバイバル競争が激しい新日マットで主役の座を守り抜く。