新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」で、Bブロックから初優勝を狙う鷹木信悟(36)が16日、“因縁マッチ”2連戦へ向けて気勢を上げた。「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」準優勝からのG1参戦を批判されたタイチ(39)に猛反論し、IWGP・USヘビー級王者ジョン・モクスリー(33)との約10年ぶりの再会にも不敵予告を放った。

 初戦こそ黒星発進となった鷹木は、2戦目で矢野通(41)に勝利し、星取りを五分に戻した。「いきなりつまずいたけど、ジュース(ロビンソン)相手にバチバチできていいスタートは切れたと思っている。まだまだここからだよ」と巻き返しに自信をのぞかせる。

 次戦(19日、東京・後楽園ホール)の相手、タイチには開幕前に「スーパージュニアで優勝したならともかく、準優勝だろ? 出たいって言ったら出られるのかよ」と毒づかれた。これに対し「あれだけのことを言うんだから、どれだけジュニアで実績を残した人で、いつの大会の優勝者なのかと思ったら、タイチは決勝にすら出たことねえじゃねえか。どの口がほざいている」と正論をふりかざした。

 前夜にIWGPインターコンチネンタル王者の内藤哲也(37)から金星を挙げた実力は警戒しつつも「試合後のマイクで『これがG1だ』みたいに言ってたけど、あいつにG1の何が分かるんだ。初出場なら初出場らしく謙虚にしておけ」と一蹴。同じ初出場選手とは思えぬ口ぶりだった。

 その後も因縁めいた相手との対戦が続く。モクスリーとはかつてドラゴンゲートUSA内のユニット「KAMIKAZE USA」で共闘したという意外な接点がある。

 その後ディーン・アンブローズのリングネームでWWEのトップに上り詰めたモクスリーにとっては黒歴史の可能性もあるが、鷹木は過去をほじくるように話を続ける。

「スーパースターになったのかもしれないけど、10年前に同じ夢を抱いてこうして紆余曲折を経て同じ土俵に上がるわけだからね。彼の本来の戦いがどんなものか。『目には目を、歯には歯を』で戦うつもりもあるし」と“狂犬”との再会ではハードコアマッチも辞さない覚悟を示した。

 しかもモクスリーはUS王座を保持する。並々ならぬ決意で無差別級の戦いに乗り込んだだけに「Bブロックにいる3人の王者は意識せざるを得ない」と、モクスリー、内藤、そしてNEVER無差別級王者の石井智宏(43)に予告した。根っからのトラブルメー…いや、生来の好戦的な性格から向かうところ敵だらけのザ・ドラゴンが、Bブロックのキーマンになりそうだ。