新日本プロレスのIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(31)が19日、「G1クライマックス」(7月6日、テキサス州ダラスで開幕)での“3冠”達成に向けた展望を明かした。開幕戦ではいきなり前年度覇者、棚橋弘至(42)と激突。米国で初めて実現する黄金カードでの必勝を誓うと同時に、Aブロック最大の注目選手に意外な男の名前を挙げた。

「オカダ対棚橋を米国でできるのはうれしいですね。日本人同士でやることに意味があるというか。オカダと棚橋がどういう戦いをしてきたかっていうのは(現地ファンも)知っていると思うので」。5年ぶり3度目の優勝を狙うオカダは、東京ドーム大会のメインを実に3度飾ったカードの“輸出”を歓迎した。

 一方で互いに手の内を知り尽くす棚橋とは常に長期戦になる。G1公式戦では過去に3度対戦し、いずれも30分で決着がつかずドローに終わった。「いつもと違うのは、最終戦での対戦ではないということ。一発目なのでお互い100%で始まってくる中で(自分の)体力をいかに減らさずに戦えるかが重要だと思います」と短期決着も視野に入れ、今度こそ白黒つけるつもりだ。

 さらに同ブロックで最も気になる選手には5月のIWGP戦後に「ライバル」と明言したSANADA(31)を挙げた。これまでの対戦成績はオカダの6戦全勝だが「ライバルストーリーが始まったと思っているので。向こうはそんなに負けてばかりいられないと思うでしょうし、僕は一回も負けたくないと思いますし」と同年代の実力者に対する評価は高い。

 この他にも飯伏幸太(37)や元WWEのKENTA(38)らとの注目の対決が控える。「飯伏さんに関してはヘビー級になってからやってない。日本武道館(8月10日)に組まれてますし、会社も期待のカードということですからね。KENTAさんは米国で“迷子”になってしまったのかなと。まあ、でもこっちに来たということは新日本が魅力的だったということ。地元(7月27日、愛知)で組まれてますし、いい試合をしましょう」

 この日の埼玉・久喜大会では軽快な動きで好調をアピール。「『NEW JAPAN CUP』も取りましたし、IWGPも取りましたんで。G1も取って、新日本“3冠”いただきます」と宣言したレインメーカーが、前人未到の領域へと足を踏み入れる。