新日本プロレス9日の大阪城ホール大会で、IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(31)に挑戦するクリス・ジェリコ(48)が8日、都内で行われた調印式で大暴れした。

「レインメーカー」に対抗し「ペインメーカー」を名乗るジェリコは、IWGP初挑戦に自信満々だ。「若いときから新日本で戦い、今回が54回目の来日だ。俺はキャリアの中で、このベルトだけ手にしていない。WWEで6回ベルトを取り、インターコンチのベルトも取った。オカダを叩き潰し、俺がこの新日本の顔になってやる」

 5月25日(日本時間26日)には米国の新団体「オール・エリート・レスリング(AEW)」のメインイベントで、ケニー・オメガ(35)を撃破した。同団体ではハングマン・ペイジとの初代王者決定戦を行う権利も得ており「2週間の間で、これだけのビッグイベントで、両方のヘッドライナーとして戦えるレスラーがほかにいるか考えてみろ。オカダとのドリームマッチを制した後でAEWのベルトも取り、かつてWCWとWWEのダブルチャンピオンになったようになりたいと思う」と越境2冠奪取を予告した。

「オカダの試合は賢く、芸術的だ。オカダの称賛の声はたくさん聞いてきた。ただこのクリス・ジェリコとの対戦経験だけがない。明日はオカダ・カズチカがまた一つ上のレベルに行ける機会になる」。最後まで余裕を崩さなかった大物挑戦者は、写真撮影が終わるとオカダを突き飛ばして「お前は明日、こうなるんだ」とテーブルを破壊するなど大立ち回り。調印式の会場となった新日プロの事務所に甚大な被害を残し、風のように去っていった。