【新日本】NJC4強決定 SANADAがプロレス人生かけた逆転劇

2019年03月22日 16時30分

SANADは渾身の力でカバナを絞め上げた

 新日本プロレス21日の浜松大会で行われた「NEW JAPAN CUP(NJC)」準々決勝は、SANADA(31)がコルト・カバナ(38)を下し4強進出を決めた。4月6日に米ニューヨークのマジソンスクエア・ガーデン(MS・G)でIWGPヘビー級王者ジェイ・ホワイト(26)に挑戦する権利をかけたトーナメントは捲土重来のチャンス。静かに燃やす雪辱の思いとは――。

 執念の勝利だった。カバナにラウンディングボディープレスをヒザで迎撃され丸め込まれる場面もつくられたが、SANADAは3カウントだけは許さない。最後はSkull End(変型飛龍裸絞め)でテクニカルな攻防を制した。

 準決勝(23日、長岡)の相手は棚橋弘至(42)に決定。初のNJC制覇へ向け、期する思いがある。「新日本プロレスの入門テストも落ちて、米国で挫折した自分がMS・Gのメインに立つことに何か意味があるんじゃないかと。その姿をイメージしてほしい」と語気を強めた。

 2005年11月の入門テスト落選でいきなりつまずいたプロレス人生は、最初に入団した全日本プロレスが分裂する不運も重なり、順風満帆とは程遠かった。15年には所属先の米TNAから契約を解除され、フリー転向後は思うように試合を組んでもらえなかった。

「最終的には食べていけなくなって。自分の実力不足です。金ないのに時計2つと車2台買っちゃいましたし…」。絶望的なまでの金銭感覚のなさも致命傷となり、失意の帰国を余儀なくされた。

 新日プロがついに初進出を果たす格闘技の殿堂でメインイベンターの座を勝ち取れば、これまでの全てを見返すことができる。「人間、挫折を乗り越えたときが一番強くなりますから。それを証明したい」。幾多の苦難を乗り越え、新日プロとロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとの出会いで大いなる成長を遂げた男が、人生をかけた逆転劇を狙う。

 試合後は浜松市内の居酒屋で祝勝会を開催。「これ、何て読むんですか?」とSANADAが指さしたメニュー表には「筍(タケノコ)」と書いてあった…。